福山競馬のススメ〜特に関西地方競馬系及びアラブ系諸氏へ

※このページに記載の情報は2003年当時のもので、現在の福山競馬のものではありません。史料として残しているにすぎません。くれぐれもご注意下さい。

はじめに

「中央競馬への興味も最近はイマイチ、かといって園田は平日開催やしなあ・・・」
「アラブ好きやのに園田・姫路はサラ化一直線で全く・・・」
などなどお思いのアナタ。ここでちょっと視点を変えてみて、福山競馬なんぞいががでしょう?基本的には土・日曜開催、重賞は概ね日曜日、そして何より、現在全国の地方競馬において、唯一アラブ系のみでの施行の福山競馬。上記のような想いを抱く方々の期待に応えてくれるのでは?
といったわけで、ここでは、関西在住アラブ系人間であるワタクシが、福山競馬の極私的ガイドとでもいったものを、とりわけ筆者と同様の関西在住の方に向け、記してみようと思います。(もっとも福山へのアクセスについて以外の部分はどなたにでも参考となるように書いたつもりですので・・・)


福山って何処?

「言うても福山って確か広島県やろ、遠いやんか!」
まずこのように思われる方が相当数おられることと推察されます。じゃあちょっとここで、もし手近に地図などお持ちでしたらご覧になってみて下さい。いかがです?広島県とはいえ、広島市よりも岡山市の方にずっと近いでしょ?
そうなのです。福山市は広島県のなかでも瀬戸内海側の東の端、つまり岡山県と境を接するところにあります。従って上記の通り広島市よりも岡山市の方に近い、具体的にはJR山陽本線で福山−広島間が約100kmであるのに対し、福山−岡山間は60km弱といった具合なのです。この距離数からも窺われるように、岡山まで行ければ、福山まではもうちょっと先、であるわけです。
瀬戸内海に面し、市街西側に古来よりの景勝地、鞆の浦を擁します。こうしたことで、福山競馬を形容する常套句に「瀬戸内の云々」といったフレーズが常用されるわけです。
因みに福山の更に西隣が、大林宣彦作品でお馴染みの尾道でして、さらにのあたりから「しまなみ海道」がスタートします。


とりあえず行ってみる

JR福山駅まで
●鉄道にて
その1:新幹線
懐具合に余裕がある場合にはやはり山陽新幹線がベストでしょう。福山には新幹線駅がありますし、ひかり停車駅(レールスターも相当数の便が停車)です。
仮に新大阪−福山間をレールスターに乗車した場合、所要時間は約1時間10分、どうです?想像以上に短時間で行けるでしょ。
気になる旅費ですが、新大阪(大阪市内)−福山間ですと
・運賃:3890円
・新幹線指定席特急券:3760円(通常期、繁忙期・閑散期には変動、自由席はここから-510円)
・なお、金券ショップなどでバラ売りしている新幹線自由席回数券の新大阪−福山間であれば、1枚6700〜6800円が相場かと思われます。

その2:在来線
「新幹線は高い!」ということなら在来線にて。「んなもん鈍行で行ったら日が暮れるやんか!」確かに所要時間では新幹線とは勝負になりませんが、決してやってやれないことはありません。旅費は当然上記の運賃のみです。
この場合、往路のモデルケースとして、例えば以下のような旅程が考えられます(ダイヤは2004年11月現在、全て土曜・休日ダイヤ)
・超早起きさん向け
 ◆大阪5:28→西明石6:30、乗換6:46発→姫路7:16、乗換7:29発→岡山8:53、乗換8:54発→福山9:50着
・まあ妥当な乗り方
 ◆大阪6:27→姫路7:54、乗換7:59発→岡山9:22、乗換9:26発→福山10:11着
・昼過ぎに福山着でも構わなければ
 ◆大阪9:00→姫路9:58、乗換10:01発→福山12:31着
復路については以下の乗り継ぎが考えられます。
 ◆福山16:45→岡山17:41、乗換18:03発→相生19:06、新快速に乗換19:11発→大阪20:29着
  ※最終レース後に出るファンバスに乗車した場合、これには間に合わない可能性大。
 ◆福山17:12→赤穂線経由→播州赤穂19:24、乗換19:28発→姫路19:58、新快速に乗換20:01発→大阪20:59着
・上記ケースに間に合わなかった場合は以下の段取りなど。
 ◆デッドライン福山17:57→岡山18:57発→姫路20:18、乗換20:21発→大阪21:19着
所要時間約3時間半といったところですが、それは上記ケースのように乗り継ぎがスムーズに行った場合のことです。特に往路の姫路、復路の岡山での乗換は、兵庫・岡山県境を越える便が少ないので、下手をすると相当足止めを食います。事前に時刻表などでダイヤをチェックして、段取りを予め決めておいた方が無難でしょう。

●高速バスにて
近鉄なんば駅西口より「びんごライナー」なる高速バスが出ています。運賃は片道3770円、往復6820円。ダイヤは以下の通り。詳細はこちらを参照して下さい
 ◆往路:近鉄なんば駅7:45、大阪駅前(地下鉄東梅田)8:02→福山駅前11:42着
      近鉄なんば駅9:15、大阪駅前(同上)9:32→福山駅前13:12着
       ※この場合、定刻に福山着であれば、競馬場行き無料バスは終了しているのでご注意を。
 ◆復路:福山駅前16:55発→大阪駅前(同上)20:35、近鉄なんば駅20:47
      福山駅前18:10発→大阪駅前(同上)21:50、近鉄なんば駅22:02

JR福山駅から競馬場まで
福山駅南口前のバスロータリーの東南の端(てんまやデパートの方)、東京三菱銀行の正面に競馬場行きの無料送迎バス乗り場があります。なおここでバスを待つお客さんに、整列乗車の概念はありません。オヤジがどんどん割り込んできます。覚悟して下さい。
始発は10:00で、10〜15分間隔で運行しています。発車時刻は以下の通り(2003年度の運行ダイヤ)。
 10: 00, 10, 20, 30, 40, 50
 11: 00, 10, 20, 30, 45
 12: 00, 20, 40
 13: 00
最終は13:00ですので、これを過ぎての福山着ですと他の手段での競馬場行きとなります。駅前から大通りを南下し、横道を再度北上して、約10分弱で競馬場に到着します。

寄り道〜駅前場外発売所
なお、福山駅高架下南側を西へ少し行ったところに、駅前場外馬券売場があります。競馬場へ行く前に足を運んでみるのも手かもしれません。昨年改装したらしく、まあ小綺麗です。ただ、ここで馬券を購入しても、券面に「駅前場外」の旨が印字されないので、場外購入の証拠になりません。

駅前場外発売所(31KB)
駅前場外発売所、正面

マイカー利用の場合
筆者は自動車で行ったことがないので詳細には説明できませんが、山陽自動車道を西へ走り、福山東ICにて降り、そこから南下、市街を目指せばよいようです。駐車場は競馬場近辺に"たこ足状"に点在し、それなりの収容台数はあります。


そして福山競馬場

開催日と施行レース数
2003年度は全19開催で、原則として土、日曜開催。12月の第14回開催までは一開催5日(第1回開催のみ6日)、年末年始の第15回開催以降は一開催6日、一日10レースもしくは11レース施行です。毎開催下級条件から最上級(A1やA2組)までぎっしり組まれており、開催維持のため、所属馬は上級下級問わず、相当の稼働率を要求されているようです。
また、2001年度から、南関東の、特に平日のナイター競馬を本格的に場外発売し始め、広域場間場外発売による増収を狙っているようです。

入場する
入場ゲートはコイン式で、100円玉を投入するとゲートが開くという形式、笠松や佐賀などと同様の仕組みです。入場門の上脇に所属騎手の写真が掲示されています。
ここでオススメは「わくわくルーム」なる、一般の指定席です。料金500円で、硝子張りの空調完備、なかなか割と綺麗です。年間を通して、だいたい始発の無料バスに乗車して競馬場に到着すれば、充分売れ残っていますが、夏場はやはり暑さ逃れの為か、かなり早い時間に売り切れてしまうようです。他の多くの競馬場と異なり、指定席券発売窓口が入場ゲートの外にあります。ここで払う指定席料金には入場料は含まれませんので予めご承知置き下さい。
加えて2001年の11月末に、4コーナー寄りのスタンドの一部が、「わくわくルーム」同様の、空調完備で硝子張りの一般席として生まれ変わりました。その名も「どきどきルーム」。「わくわくルーム」に準ずる快適さですが、ゴール板前から遠いのが難点でしょうか。
入場門(35KB)
入場門、左手は指定席券発売窓口
所属騎手の写真(36KB)
所属騎手の写真

さて場内へ
入場すると、正面に案内所が見えます。入場門から左に進むとまず予想紙各紙のブースがあり、その隣に食堂が3軒ほどあります。そして食堂の先にパドックがあり、その対面がスタンド施設です。この中を通って横切り、コースに出ます。パドック側からコース側に行くには必ずスタンド内を横切る必要があります。つまりスタンド建物の脇を抜けてコース側に出るという動線がありません、従ってパドック側からコース側への連絡はあまり良好ではありません。
2002年秋に、直線半ばに面したスタンド部分の投票所を撤去して、かなり広いイベントスペースに改装しました。名付けて「にこにこホール」。イベントのない日にはテーブルと椅子が置かれ、休憩所となっています。また、このホールの壁際に展示スペースが設けられ、かつての名馬の写真などが常設展示されています。
主催者が所属全騎手の横断幕を仕立て、開催日には、パドックに面したスタンド2階の壁に張り出しています。カラフルな幕がズラリ並ぶ光景はなかなかのもの、ちょっとした名物となっています。
競馬場の敷地面積、スタンド施設とも、規模的にはこじんまりとしたもので、園田は言うに及ばす、姫路より小さいのです。敷地的には笠松よりは広いのでしょうか。なお、荒尾と、規模といいレイアウトといい、馬場の風景といい、大変よく似ています。

写真撮影の方へ(重要)
よく知られたハナシですが、福山では写真撮影に撮影許可証が必要です。とは言っても何も難しいものではなく、警備本部(入場門正面の案内所を右手に進むとあります、不明なら案内所で訊いて下さい)に行って、住所氏名、撮影時間を適当に記帳すれば済むだけです。名札のような、どうということもない許可証を貸与されます。これを身につけていないと、警備のおっちゃんから見咎められます。

予想紙を買う
予想紙は以下の三紙が存在します。いずれも1部500円、4面構成(用紙1枚)です。駅前キオスクでも買えますが、当然場内のブースもあります。場内で購入したものには、赤鉛筆で特注のシルシが入っています。以前は送迎バス乗り場の売り子のおばちゃんからも買えたのですが、今はこのおばちゃん、いません(お亡くなりになったようです)。
三紙とも馬柱は横組み、馬名に近い(馬柱の左側)ほど近走、という構成で、兵庫の『キンキ』と同一です。従って園田経験者でしたらその解読は困難ではないでしょう。その三紙は以下の通り。
◆『福山エース』
三紙のなかでは最もスタンダードなのではないでしょうか。特筆すべきはその見出し。一言でいって「インパクト至上主義」、勇ましい文句が紙面を飾ります。時にはその大仰さは苦笑もの。筆者は『エース』派。
◆『キンキ』
かつてはブックスタイル(金沢の『キンキ』と同様)だったらしいのですが、現在では1枚もの。紙面構成は『エース』に、馬柱は園田『キンキ』と似ています。最近はコラムネタにも力を入れているようです。
◆『福山特報』
調教重視のスタンスらしく、調教時計が馬柱に込められて掲載されています。また、出走馬の母父が記載されているのは三紙中この『特報』だけです。他の二紙に比してやや異彩を放っています。
なお、各紙毎に予想ファクターの重点やノウハウに個性があるらしく、シルシの軽重がそれぞれ異なります。園田では「『キンキ』がオッズを作る」といわれますが、福山ではそうした状況にはないようです。「この本命−対抗、何でこんなオッズやねん?」といった場合は、他紙のシルシが異なる、といったケースが多いかと。
3紙とも、1面にメインレースの中心馬の写真が載り、見出しと相まってレースへの興味を掻き立てられます。他紙に先んじ2001年春から『特報』が導入した表面カラー印刷は、2003年秋から残り2紙も追随し、今では3紙全てにおいて、紙上1面で注目馬のカラー写真を目にすることができます。

何か食べる
食堂は入場門を入って左手、予想紙ブースのさらに隣に3軒ほどと、スタンド施設内に若干といった感じで存在します。
福山競馬場名物と目されているのは、焼きそば、です。おたふくソース(広島焼きで活躍するあれですね)のお膝元だから、という説がありますが、真偽のほどは?です。取り立ててどうといったことのない普通の焼きそばですが、特筆すべきはその値段、300円!かなり安いのではないでしょうか。なお、具にタマネギが入っている場合があるので、タマネギ嫌いな人はご注意ください。
もう一品、是非お奨めなのが、尾道ラーメン。小魚ダシベースの見た目ちょと濃いめの醤油ラーメンですが、思いの外あっさりしています。具はチャーシューにシナチク、ネギとごくシンプルなラーメンですが、競馬場フードとしてはかなりイケます。値段は400円、これもお買い得。スタンド2階、指定席入口横に売り場があります。
筆者は福山来場の際には、大抵焼きそば、ラーメン両方とも食べます。それでも700円!
※1.福山在住、おさるさんからのオススメ
他にもB級グルメとして『山本屋商店(あの焼きそば屋)のちらし寿司』vs『喫茶ひまわりのひまわり寿司』とかありますので"探検の甲斐はアリ"です。「ちなみにウチのカミさんは焼きそばとちらし寿司のコンビが好き」(爆)。
※2.大阪在住、大ちゃんのコダワリ
福山といえば"福山麺三部作"!ラーメン ヤキソバ そして うどん これを1日で制覇してこそ福山に行ったといえると思いまっす!


レースを観る

コースについて
コースは1周1000m、直線220mの、小回りコースです。
施行距離は以下の6つ。
・ 800m…2コーナーポケット発馬、2歳戦のみ
・1250m…4コーナーポケット発馬、下級条件
・1600m…向こう流し中程発馬、中堅上位以上、なお、夏季開催では1600mまでしか施行しない
・1800m…2コーナーポケット発馬、準オープン級以上
・2250m…4コーナーポケット発馬、桜花賞、菊花賞、全日本アラブグランプリの施行距離、まれに上級平場戦もあり
・2600m…向こう流し中程発馬、年にただ一回、福山大賞典の施行距離、まさにチャンピオンディスタンス
小回りだということ以上に特徴であるのはその形態。いわゆる"弁当箱型"と称される、四角形の四隅に丸みを持たせたような形状です。つまり1、2コーナー及び3、4コーナーが、オーバル型ではなく、「パキッと曲がって暫く走ってまたパキッと」といった感じです。こうした形状のため、コーナリングであまりスピードが乗せられるコースではありません。特に勝負所の4コーナーのレース展開には特徴があるような気がします。
直線は220mと書きましたが、ゆったり曲がるコースでは四角で馬がこちらを向いてくるところ、パキッと曲がるコーナーなので、馬が直線に体を向けた時には既に直線が始まっています。従って220mという数字より直線が短く感じられます。
ゴール板は、スタンド前の観戦エリアと、その横の塀に仕切られた下馬所との境にあり、ゴール入線後の馬の姿を正面から観戦できません。
フルゲート10頭で、コースの幅員は広くありません。10頭横に広がるとかなりコース幅一杯になる印象があります。こうしたこともあり、いくつかの他場が施しているような、インコースの砂の深さを増してインへの馬の殺到を防ぐ、といった馬場づくりはしていないようです。よって馬がインベタで回ってくる場合も多々あり、インがガラッと空くようなケースはあまりないような気がします。
コースの砂の層の深さは、園田と比べてもかなり浅めで、砂質も軽い感じがします。ということは含水力があまりないわけで、良の場合はバサバサになりますし、大雨降ったりすると、たちまち馬場に水が浮き、泥田のようになります。

馬場内大型ビジョン
「わくわくビジョン」と命名された、馬場内ビジョンがあります。これにはレース実況のみならず、オッズや着順も表示されます。実は着順掲示盤、オッズ表示盤が馬場内に設置されておらず、このビジョンがその役目を一手に担っているのです。ただ、馬場状態の表示だけは、ビジョンの横にぽつねんとある、ちっちゃい目立たぬプレートに表示されます。

パドック
フルゲート10頭が周回すると満杯になるような、さほど広くないパドックですが、路面は舗装してあります。馬と観客との距離が非常に近く、かなり近いと感じられる姫路より更に近いです。柵にもたれて観ていると、馬がホントすぐ目の前を通ります。100mm超の望遠レンズで撮影しようとすると、馬の全身が入りきらない程近いです。あまりに近すぎて、却って日頃と勝手が違い、よく観察できない、といった感想を抱く方もいるほどです。
パドックの出走馬掲示盤は、姫路と同様の、黒板がレース毎に反転するタイプのものです。

馬券を買う
馬券の発売券種は、1999年8月までは単勝、複勝、枠番連複のみだったところ、同年9月より馬番連複、枠番連単を導入し、さらに2003年4月には馬番連単が加わりました。だたし同年第5回開催(6月20日)より、場間場外発売以外での枠単は中止しています。よって現在、自場発売の券種は、単勝、複勝、枠番連複、馬番連複、馬番連単、この5種類です。
マークシートは単・複・連複用と、連単用の2種類で、JRAや兵庫のものよりやや大判ですが、形態に大差ないので問題はないでしょう(馬複と枠単導入以前のマークカードは様式が全く違う珍品、難物でした)。
発券された馬券は、裏面が磁気のものではなく、いわゆる「ペラ券」です。券面にバーコード状のものが印字され、これが購入データです。ペラ券に馴染みがないと、間違って紛失しそうになるのでご注意を。

予想をする
これについては皆さん現場でご自分の競馬力・予想力を頼りに頑張って下さいね!(無責任)
敢えて極私的に傾向を記すとすれば、
福山の騎手には、兵庫の小牧太、岩田康誠のような、他の有力騎手にダブルスコアつけて勝ち星あげるような強大な一強ないし二強は存在しない
予想紙に掲載されているリーディングジョッキー表をご覧いただければ一目瞭然ですが、上位騎手数人が接近してリーディング争いを繰り広げ、最上位から中堅まで、漸次勝ち星が減少していく、といった状況です。よって「困ったときの○○頼み」を闇雲にできる競馬場ではありませんね。
その日の馬場状態と決め手には注目
これはどの競馬場にも共通の鉄則ですがね。馬場状態については、単に良重不良の含水状態のみならず、砂の軽重、深浅にも要注目。予想紙にも掲載されていますし、実際馬場を観察すると何となくわかります。
決め手に関しては、他の小回り競馬場の例に漏れず、やはり逃げ・先行有利の傾向は強いです。但し、ハナを切って逃げる馬と、前に馬を置いて先行した馬の結果は、似て非なるものだと心得ておいた方がよいでしょう。
返し馬に注目するのも一興
これもまあ普遍のセオリーでしょうが、とにかく福山は観客からコースの距離が近い、すなわち走る馬がお客にかなり近いので、返し馬は一見に値しますし、醍醐味でもあろうかと。よほど意図のある馬でない限り、整列して本馬場入場をして返し馬をしてくれます。

福山競馬の重賞競走

ではここで、福山競馬の施行する重賞競走を掲げておきます。
ここをクリックすると別ウィンドウに表示されます。

古馬重賞では正月開催の福山大賞典が頂点。2600mの施行距離、交流競走以外では最高の賞金金額、名実ともに福山最高の格式と栄誉を誇ります。
これにあたかも飛車角のように次ぐのが春の桜花賞と秋の菊花賞。距離も2250mの長距離。
全日本アラブ大賞典は2001年度に新設された、古馬全国交流の大一番。園田・福山交流の山陽杯を発展的に継承したものといえます。1着賞金も全国交流に相応しく1000万円。
盆の金杯はファン投票、3月のローゼンホーマ記念は年度最後のグランプリということで、ややお祭り気分。金杯は夏のマイル戦ということで、スピード自慢が台頭する傾向が強まっています。ローゼンは3月上旬の佐賀西日本アラブ大賞典に福山最強馬が出走ということで不出走のケース多し、が実情です。

3歳戦線に関しては、晩秋の全国交流、全日本アラブグランプリ('99年までは兵庫以西交流の西日本アラブダービーでした)が大一番。第1回の2000年はミスターカミサマが捲り炸裂圧勝で、'95年のタッチアップ以来の地元馬勝利に大いに盛り上がりました。
上記の全日本AGPは別格として、初夏の福山ダービー、10月の鞆の浦賞、12月のアラブ王冠がいわゆる"福山三冠"です。ただしいずれも施行距離が現在では1800mと、やや変化に乏しい印象。
交流戦としては、全日本AGPのほかに、6月の中央補助馬交流戦、瀬戸内賞があります。明け3歳初頭の補助馬交流戦、園田・益田・福山交流特別競走(2002年度は益田の廃止により園田・福山交流特別競走そして施行)は、兵庫がアラブ補助馬制度を廃止したため、2003年度に消滅しました。
3歳重賞の数がかなり多いです。多すぎともいえます。
2歳重賞は、これまでヤングチャンピオン一つだったところ、2001年度より新たに全国交流の全日本2歳アラブ優駿が設けられました。
重賞用のファンファーレが勇ましくて私は好きです。南関東だかどこかの競馬場の平馬ファンファーレと同じだという噂もありますが・・・

いずれの競走もアラブ重賞らしい、迫力のあるレースです。是非一度ご観戦を!


福山競馬の有力馬たち

実は書いていません、あしからず。


結びに

といったわけで、散漫に冗長に記してしまいました。
いかんせん、"福山ビジター"=非地元民の書いたことですので、至らぬ点や誤りなどあろうかと思われますが、この拙文をご覧になられて、「ちょっと行ってみようかなあ」とか「行って来たでえ」という方が現れてくれるのでしたら、それにまさる幸いはございません。
何はともあれ、お気が向かれたら、是非是非

◆ GoGo!!福山競馬場 ◆

2000.8.10 記
2000.8.23 追記
2000.8.25 追記
2000.11.23 修正
2001.7.29 修正
2001.11.21 修正
2002.10.24 修正
2002.11.6 修正
2003.5.9  修正
2003.7.3  修正
2003.10.25 修正
2003.10.29 修正
2009.12.8 追記

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