第3回園田2歳優駿観戦報告

 2002.12.11、園田、1700m

はじめに〜サラ導入以後の兵庫アラブ2歳路線の変遷など
今回観戦したのは園田2歳優駿。単純でベタな名称からして一見由緒正しい競走と思えなくもないが、その歴史は浅い。これについては、兵庫のサラ導入政策と不可避なのだが、実はワシ、兵庫の2歳重賞を観戦するのは初めてで、観戦記記すのも同様なので、まずはこのあたり、ちょっと書いておこうと思う。

兵庫サラ元年である'99年、当初は2歳(当時は旧表記3歳)当地デビュー新馬のみのサラ導入ということで、真っ先にそのあおりを食らったのがアラブ2歳重賞。兵庫にはかつて、市川賞と園田ジュニアカップという2つの重賞が存在したのだが、ジュニアカップは早速サラ系となって、この年のアラブ2歳重賞は秋の姫路の市川賞のみ。翌'00年には市川賞は廃止されてしまい、重賞から指定特別競走に格下げという形で、栄駿賞が代わって設けられた。
そしてこの年園田の初冬に新設されたのが、園田2歳優駿である。前年まで、初秋に園田3歳優駿(この3歳は旧表記)という、市川賞を前にしたアラブ2歳の特別競走があって、一見これが重賞格上げとなり、名称もそれを継承したようではある。
「兵庫におけるアラブ2歳馬の入厩は2003年をもって終了。」との方針が既に打ち出されているので、恐らく「それまでは一つくらいはアラブの2歳重賞もなきゃ困るやろ。」という発想のもと設けられた、名称や来歴など二の次といった重賞かと。それでも兵庫2歳勢にとっての、唯一の地元重賞であり、活躍の舞台であることは確かだろう。
一昨年と昨年の勝ち馬はそれぞれクールテツオーにミスターサックス、いずれもその後世代トップとして躍進・活躍し、現在オープンの強豪として地位を築いている。おかげで相応のステイタスを持ったレースになってくれてはいるのだが、このレースが存立し得るのは来年が最後(今年の笠松の如く馬が集まらぬ状況となればそれとて怪しい)とあっては、それも空しい。それにしても、設立当初からその終わり・寿命の明らかな重賞というのはもの悲しい。レプリカント(『ブレードランナー』のあれね)のそれに通じるな。

職場を脱出して午後から園田へ。関西地方は先週末の雨の後、グッと冷え込んで本格的な冬到来となった感。当日の天気は晴れ時々曇りというところだが、とにかく寒い。加えて風もかなり強く、寒さに順応し切っていない身には非常に厳しい競馬観戦となった。それもあってか、客の入りも今一歩。が、前日上山の樹氷賞観戦で、その帰路ここに立ち寄った"大御所"Oku師匠は、開口一番「まだ温い。」。そりゃ雪の山形と比較すればねえ・・・
馬場状態は良。表面はかなりパサパサに乾いていて、馬が走ると砂埃が立つ。砂は結構深そう。

出走メンバーについて
出走馬は以下のフルゲート12頭。()内は騎手、性、斤量。
ナイスタッチ(松浦政、牝、53k)、ダイセンヤマト(平松、牡、54k)、ベロシダハーバー(永島、牡、54k)、シルクダイオー(米田、牡、54k)、アイファーマドンナ(赤木、牝、53k)、イズミパーク(青山、牝、53k)、ビスターエンジェル(尾林、牝、53k)、ニホンカイブルー(三野、牡、54k)、ノースヒットオー(成清、牡、54k)、ハッタユーノス(岩田、牡、54k)、ホワイトタイガー(小牧太、牡、54k)、ハッコーカレッジ(田中、牡、54k)
負担重量は馬齢定量、牡馬54k牝馬。牡馬8頭に牝馬4頭。

前記の通り、現在兵庫唯一のアラブ2歳重賞でありながら、今年のこのレース、「世代トップ決定戦」にはならなかった。というのも、ここまでトップと目される2頭が不出走だから。
1頭はワシュウビジン。あのワシュウジョージの全妹でここまで6戦4勝2着2回。10月22日の姫路戦2着の後実戦から遠ざかっている。栄駿賞も出てこなかった。現在放牧中の模様。もう1頭が栄駿賞を勝ったクールフォーチュン。あのクールテツオーの全弟。こちらは3日前の8日福山で施行された全日本2歳アラブ優駿に遠征したので今回は不在。その果敢に挑んだ全国交流戦で、見事優勝した。
というわけで、今回のレースは、上記二強を追いかける馬たちによる争いである。メンバーは小粒な感は否めぬが、各々の成長度の差に、レース距離の延長(デビュー当初の820mから千四、千五、千七へ)も相まって、今後のスター候補を見定める上でも、面白いレースとなった。
実は全日本2歳アラブ優駿と同様、ここでも3頭もニホンカイユーノス産駒が。今回はさらに御丁寧に3頭とも父と同じ芦毛。すなわち、ホワイトタイガー、ニホンカイブルー、そしてハッタユーノス。さて今回、産駒重賞初勝利は成るか?また他にも注目の血統馬が多い。それは以下折に触れて。

パドックから発走まで
さてパドック。やはり2歳馬、かなりチャカチャカした馬が多い。周回中に町内放送だか防災放送だかが流れると、その音にすら敏感に反応する。ということで、このあたりについては、特筆すべき馬についてのみ言及する。
1番ナイスタッチ。通算8戦2勝。太めながら実入りのいい胴体で毛艶も上々。前走前開催の2歳オープン(兵庫ではT1−1組と言う)で9着。道中置かれがちで差し一辺倒な脚質とのこと。
2番ダイセンヤマト。9戦1勝2着1回。首の角度が立っていることもあるが、背が高く見える。栗毛の艶は今一つ。ちょっと腹が緩めでラインが垂れている。踏み込みは大きい。前走は栄駿賞4着。これは従来の先行競馬から一変、終いの脚に賭けての好結果らしい、今回もそう乗るか?
3番ベロシダハーバー。4戦2勝。大柄で首も胴も長い栗毛のホーエイヒロボーイ産駒。馬体重515kは前走比-5kだが、これでもまだ緩い。もっとパンと絞れる余地があるし、身のこなしもクニャクニャと力強さがない。例えるならば「ルパンユイナの大型版」。ギタバタしたトモの送り。前々走栄駿賞は8着、前走前開催の条件戦1組(F1−1組)で追い込み勝利。
4番シルクダイオー。10戦1勝2着2回。シルクスピードの全弟。兄は520kくらいある間延びしたスタイルの大型馬だが、この弟はキュッとコンパクトな体型で、馬体重も435kと小柄。比較的じんわりと回っている。前々走栄駿賞は2着、前走前開催のT1−1組戦で3着。好位からの競馬で堅実な成績だが、ちょっとパンチ不足か。
5番アイファーマドンナ。9戦2勝2着1回。あのステイブルラインの全妹。やたら大きくて胴長だった兄に比べて、この妹は詰まった体型。細面でキツそうな顔は兄と共通するか。黒鹿毛の馬体張りはいい。最初は大人しめだったがだんだん鶴首になって煩くなった。前々走栄駿賞は6着、前走前開催のT1−1組戦で7着。距離延びて苦戦気味、スピードタイプらしい。
6番イズミパーク。4戦1勝2着1回。キビキビとした身のこなしで歩幅はかなりある、ただトモの送りはちょっとガニ股。毛艶は冴えず、胴回りもボテッと緩い。前走前開催のT1−1組戦で最下位10着。逃げたいクチのようだが現状では距離延長に不安ありか。
7番ビスターエンジェル。5戦1勝2着1回。あの!フェイトスターの娘。しかし冬毛出かかってるわ、腹も重そうだわ、トモの送りもギクシャクしてるわ、かなりキツく焦れ込んでるわで、何ともモッさいルックス。「馬券買おうと思ったけど実物観てやめた。」とワシ。するとOku師匠「まあ母親も馬券買いたくなるような見た目の馬ではなかったわな。」と。細面で体型の芯はスッと胴長、ちょっと背垂れ気味でなおかつ重心も高そう、と、父ビソウエルシドよりも母のフォルムが強く出たかなあと思った。前走前開催のT1−1組戦で6着。ちょっとゲート難あるそうで。
8番ニホンカイブルー。8戦1勝2着1回。首差しが細いせいか、一見スラッとスリムだが腹回りは割とある。トモは細めでケツの頂点が高く見えるからか、ちょっと背垂れな感じ。まだらに白くなった灰色芦毛も相まって、父ユーノスよりは、その妹(叔母ですな)マリノに似ているような。首を上下にリズムを刻みつつのキビキビとした身のこなしは好感。前々走栄駿賞は5着、前走前開催のT1−1組戦でホワイトタイガーに追いすがって2着。息の長い差し脚が武器、距離延びて良くなってきた。
9番ノースヒットオー。5戦1勝2着1回。あのフィンラッドの息子。「フィンラッド2着の馬券、獲ったことあるぞ。何だったっけなあ。」と"アオちゃんの連れ"ことヒロチさん(全国の現場で実に頻繁にお会いするアラブ応援家さんです)が言う。正解は'94年広峰賞と六甲盃を、それぞれガンバコトワ(あのビソウウエスタンの姉)とあのカオリビジンの2着。体高がかなりあるようだ。馬体重445kよりは大きく見える。イライラしているのか、スッチャスッチャとした歩み。毛艶はソコソコ。前走前開催のF2−1組戦1着。ちょっと格上挑戦だが差し脚勝負を試みる。
10番ハッタユーノス。3戦1勝2着1回。3開催前10月下旬の姫路でデビューと、出走馬中最もキャリアが浅い。ニホンカイブルーと同様一見細いが、観察すると胴は割と太い。外をキョロキョロ見渡す場面が多く、次第に細かい動きが目立ってきて、ユーノス産駒3頭のうちではこれが最も気配は煩い。前走前開催のT1−1組戦で5着。
11番ホワイトタイガー。8戦3勝。出走馬中唯1頭の3勝馬。デビュー当初の短距離戦ではイマイチだったが、秋に入ってから伸び始め、3走前の姫路千四戦でワシュウビジンを下して名を挙げた。前々走の栄駿賞では真っ向勝ちに行ったものの、終い甘くなって3着。前走T1−1組戦を勝ってここに臨む。上昇気運ありあり。好位からスッと進出するソツない脚質も相まって、二強不在の今回はグリグリの中心扱い。ゆったりしつつもキビキビとした身のこなしで、落ち着きぶりは出走馬中随一。歩幅は並だが歩様は柔らかい。栄駿賞を現地観戦した3号馬さんやまりおちゃんをして「思わず触りたくなるくらい素晴らしい!」と言わしめた毛並みは、ホンマ見事。まだまだ濃い灰色芦毛の毛艶は文句なく、馬体張りもいい。このルックスと雰囲気、道営の2歳筆頭ダイヘイゲンにかなり似ている。尻尾の毛が短いところまで似ている。
12番ハッコーカレッジ。6戦1勝2着2回。ガッチリした骨格の馬体で、馬体重475k以上に大きく見せる。黒鹿毛の体表はパッと見毛艶よさそうだが、その実は大したことない。馬体もまだ絞る余地がありそう。ちょっとゴトゴトした歩様。前走は栄駿賞9着。前に行きたいクチのようだが、ちょっと末が甘いそうだ。
「それにしてもユーノス産駒ってのは、父と同じで気合い表に出さへんな。」と、周回開始早々にOku師匠。「おまけにどれも同じような(見た目の)馬やないか。」とも。確かに3頭とも、スリムで伸びやかで足長背高でケツが小さめと、いかにもユーノス産駒らしい。

「止ま〜れ〜」の声が掛かって騎手が跨る際、ニホンカイブルーは早々に退場して、通路で三野騎手が騎乗した模様。そして本馬場入場から返し馬。アイファーマドンナ1頭が入場口から即左折で一角方向に直行。その他11頭の行動は、ゴール板の先程なくで反転して駆け出す馬と、4コーナーまでダクで歩んで返し馬を敢行する馬とに二分される。ビスターエンジェルやニホンカイブルーは前者で、ホワイトタイガーやハッタユーノス、ベロシダハーバーらは後者。

予想。素直にホワイトタイガーを信頼してこれを軸に。オッズ的にはこの馬に一本被りで「ホントのところ、人気ほどは地力抜けていないだろうな。」とは思うのだが、実物目にして好感度がさらにアップしたので、馬単のアタマで買う。相手筆頭も前走を考えて、これも素直にニホンカイブルー。この組み合わせに投資額の七割方をつぎ込み、あとはオマケで、不器用そうな追い込みがいかにも距離延びてよさそうなベロシダハーバーと、ユーノス産駒への義理でハッタユーノス、そしてシルクダイオー、ダイセンヤマト。タテ目も裏目も買わない。アオちゃんも同様にホワイト流し。「でもアカン、(目を)買い過ぎてどれが来ても赤字になるわ〜これ。」と。因みに2着に期待は永島ベロシダらしい。ヒロチさんは宣言通りフェイトスターへの義理でビスター絡みの馬券をちゃんと買ったようだ。
それにしてもちょっと気色悪いのは、2歳重賞のクセに、差し馬追い込み馬が異様に多いという点。「一体日頃誰が逃げてるねん?」と不可解。恐らく「何が何でも前へ!」という馬は、イズミパークとハッコーカレッジくらいではないか。

レースなり
さてレース。距離1700m。スタート地点は向こう正面半ば。
ゲートが開く。外から「ドンピシャ!」のタイミングでホワイトタイガーが、他馬に半馬身近く先んじた鋭発を決める。が、ハナには全く拘らず次第に下げる。内からシルクダイオーとアイファーマドンナが先行体勢。やがて大外ハッコーカレッジが、出は遅れ気味だったが押されてこれらを制して前へ、三角手前で先頭に立つ。逃げると思われたイズミパークは二完歩目が挫けたようで痛恨の後手踏み、馬群に包まれている。三分三厘ではビスターエンジェルも押し上げて先行勢の一角を占める。
正面スタンド前。先頭変わらずハッコーカレッジ。後続との差は2馬身くらい。2番手真ん中やや外目にシルクダイオー。直後外にアイファーマドンナ。ビスターエンジェルはアイファーの外に並びかける。四角コーナリングで好位から内を掬ってダイセンヤマトがこれらとほぼ同列から直後のイン。ホワイトタイガーはアイファーやビスターの後ろ、やや間があっての6番手くらい。ホームストレッチを走る間にさらにゆったり控え、前との差を開ける。「随分下げるでないかい。」と思うワシ。ニホンカイブルーはホワイトを直前に見てビッタリ張り付いている。イズミパークは結局このあたり中団のまま。この後ろにベロシダハーバー、インにナイスタッチ。ノースヒットオーが内でケツ二で、ハッタユーノス1頭がポツン置かれた殿追走。

1周目(37KB)
最初の正面スタンド前
先頭ハッコー、2番手アイファーその外ビスター

1、2コーナーを通過し向こう正面に出る。先頭ハッコーの外にアイファーが馬体を併せてきて、アイファーのさらに外がビスター、内にシルクダイオー。この4頭が先行集団。ここで3、4馬身開いて、次列のインにダイセンヤマト、その外がホワイトタイガー。
バック半ばでダイセンヤマトがホワイトに先んじて動く。このあたりのホワイトタイガー、鞍上太さんの手綱がちょっと押っつけ加減になるが、その割にはあまり加速しない。ところがこれをマークするニホンカイブルー鞍上三野っちのアクションの方がもっと大きく、こちらも追走に必死のよう。そしてニホンカイと同列の内に、ベロシダハーバーがひたひたと迫る。
3コーナーで、まず平松っちゃんダイセンヤマトが外に持ち出し捲り気味に上昇する。後退気味のハッコーカレッジやビスターエンジェルを交わして2番手に。この時点で先頭代わってアイファーマドンナ。
さてホワイトタイガー。三角を回って、太さんの肩鞭見せ鞭を合図にスッと行き始める。そして3、4コーナー半ばを過ぎると、外からスイスイと押し上がって、気が付けば先団の一角。これに食い付いてくるのはニホンカイブルー、そしてベロシダハーバー。
四角周回ではフロント横一線。馬場三、四分どころを辛うじて先頭で回ったのがアイファーマドンナ。この外にダイセンヤマト。インベタでシルクダイオーも踏み止まる。そしてダイセンの外からホワイトタイガーが、馬場六分どころを豪快に回って内の3頭に並ぶ。ニホンカイブルーがその外半馬身差で食い下がり、ベロシダハーバーも離れず続く。
そして最後の直線勝負。コーナリングの妙で一瞬内の馬たちが差し返したが、程なくホワイトタイガーがグイと抜け出す。太さんの左鞭連打に応え、足どり確かにゴールへ一直線。外からニホンカイブルーが追いすがるが、その差がどうしても縮まらない。大勢決して、ホワイトタイガーが真っ先に、堂々ゴールに飛び込んだ。ユーノス産駒のワンツー決着だ。

最後の直線半ば(41KB)
最後の直線半ば、ユーノス産駒2頭の勝負
届かない外ニホンカイブルー

2着3/4馬身差でニホンカイブルー。ニホンカイのインを通ってベロシダハーバーが1馬身半差で3着。アイファーマドンナが粘って4着。前とは5馬身差。5着ダイセンヤマト。6着シルクダイオー。ハッタユーノスは四角ドンケツで回って、脚をなくした前の馬を抜いて7着に。以下割愛。1〜3着は三角以降進出した馬たちで、4〜6着は三角先団で回った連中。4〜6着馬は最後の直線内で売り切れてしまった。

ホワイトタイガー(41KB)
ホワイトタイガー、ゴールへ
黒い芦毛の馬体が伸びる

'98年園田金盃、ニホンカイユーノス圧勝から1463日。遂にその産駒が重賞を勝った。父のラストランと同じ競馬場、同じ季節にそれが成ったのも宿縁か。あの日と同じ、初冬の西日に照らされた光景に、父のうんざりするほどの勝ちっぷりが、ふとココロに蘇った。黄金色に輝いて見えたユーノスが・・・

振り返って、そしておしまい
ホワイトタイガー、キッチリ本命人気に応えて見せた。太さんの戦後談に曰く「スタートが全て。」だったとのこと。これで如何様にもレースが運び得たようだ。道中については「動き出したのは3コーナーからで、それまでは流れに乗ってジッとしていた。」そうで。「道中ズブく見せるところまで親父に似なくていいのに、今の時点から・・・」などと見た目思ったのだが、当事者の手応えは全く違っていたのだなあ。それにしてもこの馬、センスあるし、走りにまだ余裕が感じられる。抜け出すとソラを使うところがあるようで、これが栄駿賞惜敗の一因だったそうだ。因みにこの馬補助馬なので、今後フクパーク記念まで、補助馬限定路線を進むか、クールフォーチュン以下一般馬と戦い続けるかの動向が気になる。今年の兵庫2歳の補助馬勢は有力馬揃っているので(ニホンカイブルーもベロシダハーバーもダイセンヤマトも然り)、これはこれで面白いのだが。
ニホンカイブルーはまたもや惜敗。それも前走と同じような競馬で同じような着差。現状ではこれが力差ということか。ライバルよりこちらの方が差し傾向強いのに、道中の反応と伸び脚で敵わないというのはツラいぞ。
ベロシダハーバーは健闘3着。やはり距離延びての差し競馬が合いそう。巨体の割には、恐らくダッシュ力の源となる腰の強さが足らぬのだろう。ホンマに不器用そう。ケシゴホーエイにキャラ近いな。それを今回は太郎ちゃんが巧く乗ったと思う。今後にちょっと期待。

馬券は本線的中で黒字計上、やれやれ。「黒字やあ、よかったぁ。」とはアオちゃんも。しかし続けて「でも永島の馬(ベロシダね)2着の方がもっと嬉しいのに〜」と未練。

それにしてもホワイトタイガー。期待通りの走りでまずは祝着。正直ワシ、この馬「タイプやわぁ。惚れた!」。ユーノス産駒ということもともかく、黒い芦毛でゆったりした馬格、落ち着いた雰囲気、とまあ、ワシ好みの要素ヒジョーに多いわけでして。気に入ってしまいましたです。
というわけで、結びのコトバはこんな感じ。
「故障が癒えず音沙汰ないままだと、浮気して乗り換えちゃうぞ、ダイヘイゲン――」
そしてOku師匠の駄目押し。
「そのうち(ダイヘイゲンも)ここで走っとるんとちゃうか?」←生々しくて洒落になってない・・・

ダイヘイゲン&ホワイトタイガー(18KB) 「アンタに好かれても嬉しくないわい!」

2002.12.20 記

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