第11回益田競馬招待ガーネット特別観戦報告
2000.2.13、中津、1760m
ガーネット特別−"日本で2番目に小さい競馬場"中津が"日本一小さな競馬場"益田よりアラブオープン馬を招待して施行 する重賞とのこと。益田正月の日本海特別1〜4着馬に優先出走権が与えられるらしい。益田は2月中は休催なので、 有力馬が走る場を求めて参戦してくる。
さて、今回のガーネット、焦点は、筆者が「セイユウ賞に出走して欲しい!」と期待と願望をかける、現益田最強馬 ニホンカイプリウスの遠征適性の見極め、であった。昨年6月、福山、瀬戸内賞への初遠征の際の惨敗が気に掛かる ゆえに・・・。
ところが、レース前々日の晩、ネット界をニュースが走った。すなわちセイユウ賞他地区選定馬の決定の報。選定馬の 中にプリウスの名は、無く・・・しかしながら選定馬中、中津代表馬として名の挙がったフツロサンサンが奇しくも 今回のガーネットに登場、プリウスと相まみえることとなっている。益田最強馬vs中津最強馬の対決が、セイユウ賞 の出走馬選定の妥当/不当性を問う意味合いを(少なくともワシの中では)帯びることとなり、新たな注目点が生まれた。 (この時点でワシの心の中ではフツロサンサンの実力に対してかなり懐疑的であったのは偽らざる事実、九州のファンの 皆様には申し訳ありませんけど)
と、前置きが長くなったが、さて中津へ。中津駅からの唯1本の競馬場行き無料バスが10時半発らしいので(Tienさん のHPで確認、助かりました)、それから逆算して列車の段取りをつける。西明石7:30こだま→岡山8:21のぞみに乗換→ 小倉9:45着、9:52発ソニック→10:22中津着。上々の首尾。
無料バスに乗車してびっくり、じいさんばあさんしか乗っていない。恐らく40歳代の方すらいないのでは。さすがに ウきまくるワシ。
無事1R前に競馬場着。天気晴れ。取り敢えず予想紙を買う。かつて前田さんがとんでもなく読みづらいヤツを買って しまったという逸話が念頭にあったので、無難に解読できるものを選択、「競馬ファン」に。1面がガーネットの記事 だったので、また、馬柱もまあ許容範囲。後にお会いする遠征の皆さんもみんなこれだったので正解なのだろう。
1Rの馬券は買おうと思えば間に合ったのだが(有馬−尾林がおいしそうだった)飛び込み自殺はいやなので"見"に。 ところが有馬−尾林で決まり、後悔。結局この買わずが響き、外れ街道に迷い込む。因みに中津の馬券は笠松旧券と 同じいわゆる"銀券"、久々にお目に掛かった。
馬券に苦戦しつつ過ごしていると、場内で遠征諸氏とご対面。"大御所"Okuさん、"九州の首領"Tienさん、 関西在住の福山−笠松派ディープさん。程なく栃さんが例によってニヒルに登場。腹が減ったので売店で物色する。 焼きそば500円、高い!かしわ飯320円が妙に安かったので頼んだら売り切れ、よって未だ正体不明。仕方が ないのでおでんにする、そして栃さんと日向のテーブルでともに食す。
※お急ぎの方はここからお読み下さい
さて、ガーネット特別。益田勢はプリウスに、日本海2着のローレルヒロ、4着サルタシーザー、5着キャプテン シー(3着シリウスファイターは不出走)。迎え撃つ中津は正月の新春賞1着フツロサンサン、昨年のガーネットの 覇者ツキノコルドバ但し近走不調、ツキノポイント、ニシノホンリュウ、スマノカウント、以上9頭。
馬体重、キャプテンシーの-17とプリウスの-11が目立つが、まあ輸送もあってのことかと。フツロサンサンも-11。 パドックに各馬登場。これが各馬非常に好馬体。冬場で仕上げ難しいと思われるのだがみんなピカピカの毛艶。 特に目をひくのがローレルヒロ、彼、目撃する時はいつもちゃんと仕上がっている、そしてそれなりに走る。 そして何よりフツロサンサン、素晴らしい仕上げ。プリウスは特に悪くもない。マイナス体重の通り、日本海の 時より心持ち腹周りが細くなっている印象。サルタシーザーに至っては日本海より今日の方が見た目良い。
フツロサンサン、パドック
実物は写真より遙かに良く見える
ローレルヒロ、返し馬
馬券検討、当初からプリウス軸の連単!と決めていたのだが、とにかくフツロサンサンがよく見え、信念が揺らぐ。 当初は「フツロサンサン、何するものかは」と思っていたのに、である。連複にしようかとも考えたが、初志貫徹で アタマはプリウス、フツロへ本線(本命馬券)、いつもよく見えるローレルヒロへ押さえ。結局単勝1番人気はフツロ だったらしい。
1周目スタンド前
2番手ニシノホンリュウwith小田部、3番手プリウス、続いてツキノコルドバ(桃帽)、内キャプテンシー(白帽)
レース発走。二角から1周半、1760m。半端な距離やと思うのだが園田も一八七なので偉そうなことは言えない。 スタート。2枠ツキノポイントがハナへ、2番手3枠ニシノホンリュウ、ご存じ小田部鞍上。プリウスはスッと3番手 に、これは好位集団の先頭。1周目スタンド前を通過するときには、先頭から後方までほとんど一団、ツキノとニシノ の逃げは変わらぬものの後方との間隔はない。2頭の直後の外目にプリウスがピッタリと。フツロとヒロはやや後方。 2周目向こう流しでツキノポイントが若干後方を引き離した様に見えたが、三角でいち早くプリウスが自力で発進。 先を行くツキノを難なく捉え四角先頭、確かな足取りで一気にゴールへ。フツロサンサン、三、四角から上がっていき 直線差し込むも、最後はプリウスと脚色が同じになり2着、3着ツキノポイント、4着差し届かずのローレルヒロ。
プリウス、優勝のゴール
プリウス、レースセンスの良さ、そして地力が発揮されたと言えるのではないか。かなり安心して見ていられるレースであった。 2着のフツロサンサン、脚は確かなのだろう。何よりも好馬体であったし。当初抱いていた、彼に対するわだかまりの ような想いは取り敢えず払拭されたので。まあ、プリウスの分までセイユウ賞は頑張ってもらいましょう。
なお、レース後、プリウスの陣営から、彼の福山転厩のハナシが確認された。収得賞金(700万くらい)からいくと 恐らく下級条件への編入だと思われるが、勝ち進んで少しでも早くA級(オープン)入りして、重賞戦線に乗って欲しい。 秋のタマツバキ、園田で待ってるぞ!
と、いいレースを見させてもらったわけだが、当日は3連休の最終日、帰りのソニックも新幹線も超満員。ひかりの自由席車 内で、カメラの銀箱に腰掛けてどうにかこうにかなのであった。
2000.2.15 記
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