第29回日本海記念観戦報告
2001.8.16、上山、1800m
◆はじめに〜山形へ
"日本海"とくれば、アラブな人間が想起するレースは二つ。一つは益田の日本海特別。正月と夏の年二回施行される、益田で最も格式の高い競走。そしてもう一方が、上山の日本海記念。盆開催のメインエベントとして行われる、上山アラブ系重賞のうちでも最高峰と位置づけられる競走。昨夏は、益田の日本海特別を観戦。そして今年、この両者が同日開催であるのだが、ワシは日本海記念を選択した次第。
レース前日の8月15日は福山で金杯を観戦。在来線乗車での帰路、途中夕飯を食って、帰宅したのが9時頃。ひと風呂浴びて身支度を整え、10時半過ぎに住処を出る。西明石から三ノ宮まで出て、ここから特急サンライズに乗車というわけ。三ノ宮に着いたのは11時半、サンライズは0:12にやって来るのでまだ時間がある。車中での安眠のため、酒を売っているコンビニを探して酎ハイを買って飲む。深夜になっても気温がほとんど下がっておらず、非常に蒸し暑い。荷物担いで15分ほど歩き回っただけで、汗がダラダラ、旅ののっけからヘバる。
駅に戻り、定刻に入線したサンライズに乗車。今回もノビノビ座席。横になると、酒が効いたか、余程ヘバっていたからか、すんなりと眠りに落ちる。途中熱海あたりで一度目が覚めるものの、その後は東京到着直前までグッスリと。
7:08に東京着。銀箱以外の荷物(上山競馬観戦の帰りに、名古屋の実家に寄るので、今回は帰省の荷物がある)をコインロッカーに放り込み、駅弁の深川飯を買って、山形新幹線の発車時間まで待つ。
山形新幹線は7:56発。そして10:46に山形に到着。
駅前のバスプールから、11時に競馬場行きのファンバスが出ているので、これに乗って競馬場へ。盆休みの末日だからか、ファンバスの通るバイパス道路もいつもよりは混んでいるような。30分弱で上山競馬場に。7月10日、仙台七夕まつり賞の日以来、一月強ぶりの上山競馬場である。
◆そして上山競馬場〜メインレースまで
場内で程なく、上山応援家のくもぎりまるさんとディープさんにお目に掛かる。つい最近まで上山所属だった、ドリーミングの、昨日の金杯圧勝の様子などをまずは伝える。そして、前日の2歳A1戦に登場した、重賞若草賞勝ち馬レビンマサの勝ちっぷりを説明していただく。手綱引っ張って抑えたまま、3/4馬身差の圧勝だそうで。「ホーエイヒロボーイ産駒らしい、ガッチリした好馬体の馬です。」とディープさん。
スタンドにディープさんと腰掛けていると、"高級官僚"山形シチーさんが姿を現す。そして地元ブルボンさん、地元"高級大学生"マクレガーくん、地元のお嬢さん"たかくらすずか"さん。午後になって、北上から自称"競馬場の客"大御所きくたけさんが登場。
ディープさんと、スタンド内の食堂に入って昼飯を食べる。ワシは冷やしラーメン(冷やし中華や冷麺ではありません)を注文。冷やし中華のタレを薄めたようなスープが丼に注がれていて、これにフツーのラーメンの体裁で麺や具が盛られているという代物。よって味としては冷やし中華と同じ。それにしても上山、この冷やしラーメンといい、以前食った"中華ざる"(ざるに盛られた冷たい中華麺を麺つゆにつけて食うというもの、ディープさんは今回これを食す)といい、冷やし天そば(これは普通の天麩羅そばの見た目でその実つゆが冷たいという)といい、ホンマ麺類、何でも冷製にするねんなあ。
天気は晴れ。前回訪れた仙台七夕まつり賞の日のように、霞んで澱んだ空模様ではなく、抜けるような清々しい青空。当然暑い。が、比較的カラッとしており、今夏の西日本の猛暑に慣れた身にとっては思ったより過ごしやすい。風もある。
馬場状態は良。かなりバサバサ。馬が通ると砂塵が巻き起こる。「極端な逃げや極端な追い込みは決まらない。」(byくもさん)傾向のようで。
9レースはアラブ系古馬A2戦。距離千五。メインレースの日本海記念への出走には足りぬ馬たちでの一戦。出走メンバーの有力馬いずれもが一長一短で、山形さん曰く「帯に短し襷に長し」な、難解なレース。結局前野鞍上の人気ヒカミハヤブサが1着。この馬千五の良績がなく、それを嫌って買わなかったところこの結果。「前野が乗ると走るんですよ。」とはディープさん。
10レース、準メインはサラの古馬A3戦。ここはワシでも知っている4歳馬ミカワウエスタンが勝利。
※日本海記念についてはここからです
さて、日本海記念。上山に現在四つ存在するアラブ系古馬重賞(A2重賞は除く)のうちでも、最高の格を持つのがこのレース。「農林水産大臣賞典」の冠称が付与されているのもその証かと。そして、四つの重賞のうちでも賞金が最も高い。とはいえ、大幅な賞金カット策に遭い、今年の1着賞金、昨年のそれの860万円からガクンと下がって350万円。ツラい。
今年のこのレース、最大の注目は、タマツバキ記念にて日本一の座に輝いたペルターブレーブの動向。金沢のセイユウ記念出走の後、疲れが出たのか以降の地元2開催、登録はしつつも姿を現さず。「重賞出走には今季地元戦2走以上」という出走規程を結局満たせぬまま、盆開催を迎える。その一方で、このレースの出走馬ファン投票には、対象馬としてその名が挙がり、結果ファン投票2位。ファン投票選出馬の1頭に名を連ねている。このあたり、「出走規程か何か知らぬが、所属地の威信を賭けて二度も遙々他地区遠征して、一度は見事に日本一の座を獲った、まさに地元の誇りである馬が、その遠征が仇になって出走規程に抵触し、地元の大一番に出られないなどという、んな馬鹿なことあるかいな!陣営が『出走させない』という意向であるなら致し方ないが。」と、非常に気になったところ。結局、出走予定馬中にペルターブレーブの名を見つけ、「やれやれ」とまずは安堵した次第。山形さんによると、このペルター出走は、まさに特例だそうで。出走規程の是非はともかく、特例を認めた今回の主催者の態度は評価したい。
というわけで、出走馬は内枠より以下の12頭。()内は騎手、負担重量。
ペルターブレーブ(冨樫、58k)、マルハチフレンド(小国、57k)、エルソパレード(宮崎、56.5k)、ヨザクラセンプー(三浦、54k)、スズヒロフレンド(板垣、56.5k)、セイフクガバナー(佐藤庄、56k)、ホマレエリート(54k、山田)、ミスターハヤブサ(前野、54.5k)、タービュレンス(須田、56.5k)、ムーンライトブルー(佐藤涼、57k)、カミノマルーエース(馬渕、56.5k)、マクベスフォンテン(長橋、56.5k)
ペルターブレーブがトップハンデの58k。これは、出走特例の代償として、他馬より1k余計に背負わされたとのこと。
王者ペルターを筆頭に、今季前半を牽引したマルハチフレンド、そのマルハチを仙台七夕まつり賞で撃破したムーンライトブルーに、同レース2着のエルソパレード、3歳No.1のホマレエリート、開幕当初は好調だった堅実カミノマルーエース、A1の常連マクベスフォンテンにタービュレンス、A2格付けながらも素質馬と目されるスズヒロフレンドとヨザクラセンプーの両4歳etc・・・と、現上山トップクラスの面々が集い、納得の出走メンバーである。
◆パドック、そして返し馬〜発走まで
まずはペルターブレーブ。馬体重492kはまあ妥当なところ。見た目明らかに細く見え、トモの歩様も感心しなかった前走セイユウ記念時に比べれば良いが、この馬にしては並か。トモの踏み込みはまだまだ浅い。山形さんも「金沢の時よりはまし。しかし完調の仕上げにはまだまだ。実力が実力だけに2着は外さないと思うが勝ち切れるとは言い切れない。」といった見立て。くもさんも同様。勝てるかどうかまでは明言できないという見解。
2番マルハチフレンド。ゆったりとした身のこなし。馬体重521k、巨体の張りも上々。しかしながら山形さんは「マルハチフレンドは良く見えないなあ。」との評価。
3番エルソパレード。黒鹿毛の馬体をピカピカに光らせての周回。スッキリと仕上げられた姿も好感。山形さんもこの馬を御推奨。まだA2で走れるとはいえ、近走絶好調の模様。
4番ヨザクラセンプー。馬体重430kは出走馬中最軽量。バランス良くまとまった体型だとは思うが、サスガにここに入っては小さく見える。
5番スズヒロフレンド。トモの送りが浅く、ぎこちないのが気になるところ。「エルソパレードの好調と入れ替わるが如く、最近この馬は調子今一歩。」とは山形さんの御教授。
6番セイフクガバナー。仙台七夕まつり賞の日の前座のA級選抜戦を勝った馬。胴の詰まったいかにも短距離馬という体型だが、その実入りは凄い。この馬なりに良かろう。ただし距離千七超、OP一線級に入っての舞台では苦戦必至か。
7番ホマレエリート。スッキリとした伸びやかな馬体。トモの踏み込みも良好。馬体重451kの3歳牝馬、ここに入るとサスガに華奢に見えてしまうが、好仕上げであることは間違いない。「ホマレエリートは確かに良いんだけれども、古馬OP最上位の中に入ると、どうしても非力な感は否めないのは仕方ないなあ。」と山形さん。「日本海記念って3歳にして勝ってしまうと、そのあとケチがつくっていうジンクスあるからなあ。ミカワモンスターといいアオイリュウセイといい・・・」と、くもさんや山形さんが言及。因みにこの馬、体高がウソみたいに低い。後でパドックで写した写真見てビックリ。
8番ミスターハヤブサ。3歳牡馬。ちょっとトモの送りが流れる感じなのが気になるが、馬体は良い。
9番タービュレンス。見る度にますます老け込んでいく印象。他を圧する雄大さ、存在感はもう望むべくもない。トモの張りや歩様が、見た目どんどん弱くなっていく気がしてならない。今日はブリンカー着用でレースに臨む模様。
10番ムーンライトブルー。頸でリズムを刻みながら、マイペースでの周回。舌を括られているものの、それでも舌を出している。馬体の作り、毛艶や張りも文句ない。山形さんも好感抱かれた模様。
11番カミノマルーエース。若干鶴首気味で、ジンワリと闘志を表しての周回。馬体は悪くないが、トモの送りはともかく、肩の出が堅い。「この馬元来夏場あまり良くないし、今回もやっぱり一息。」と山形さん。
12番マクベスフォンテン。これは相変わらずの重量感溢れる、かつ重心の低そうな馬体。特段これまでと比して強調材料も割引点も見出されない。
ということで、個人的に好印象の馬を挙げるとなると、ムーンライトブルーにエルソパレードというあたりになる。マルハチフレンドとホマレエリートも良いと思う。
騎乗命令がかかり、パドック周回が止まった際、目の前にエルソパレードが佇む。三白眼の右目の眼差しがギョロリとこちらを向いて、その生々しさに圧倒されそうになる。セイフクガバナーはこの時パドックを退場して、裏手で騎手が跨る。
本馬場入場。ペルターは例によってこの時点でパドックメンコを外され素顔になって、外ラチ沿いを厩務員さんに曳かれて登場。そして比較的早めに、軽快かつ強めのキャンターを敢行。ムーンライトブルーの駆けっぷりが絶好に良い。マルハチフレンドもいつになく強めのキャンター。タービュレンスもこの馬にしては強い返し馬。ホマレエリートはじっくり馬場を周り、最後にやや強めのキャンターでスタンド前を通過する。
予想。軸はペルターブレーブで決まり。その相手に、マルハチフレンドかホマレエリートいずれかの、人気のない方への一点買いと当初は思っていたのだが、マルハチの人気が思ったほど下がってはおらずこれでは妙味がなく、またホマレエリートも、ここでの信頼性以上に人気が高い。そこで作戦変更、当日の気配重視で、相手筆頭にはムーンライトブルー、次いでホマレエリート、そしてエルソパレードへと、この3点で勝負。エルソパレードを3番手にしたのは、まだ適鞍A2であるということを考慮して。ともあれ注目はペルターブレーブ、この出来でどのような走りをしてくれるかということ。
◆レースなり
いよいよレース発走。距離は1800m。2コーナーからのスタート。時刻は4時半に近く、真西に行った太陽がちょうど1コーナーの方角から、強い日射しを投げかける。
ゲートオープン。最内のペルターブレーブもスムーズな発馬。しかし出負けした馬が1頭、これがエルソパレード。大方の予想通り、セイフクガバナーがハナを奪い、外からミスターハヤブサとホマレエリートがこれに続く。カミノマルーエースあたりはこの次列で、これを見る好位にマルハチフレンドがつける。そしてペルターはこの後ろ、中団に構える。
隊列は正面スタンド前に。先頭は引き続きセイフクガバナー。直後外2番手にホマレエリートがつけ、この外にミスターハヤブサが。先手すら奪えなかったタービュレンスが、好位あたりから隊列の外を前に出ようとやや脚を使う。続く好位のフロントにはカミノマルーが、この直後にマルハチフレンドがつけて。発馬で後手を踏んだエルソパレードは外に持ち出して追いついて、この時点でマルハチの直後の馬群の大外。マルハチのインにはマクベスフォンテン、これと併走はスズヒロフレンドで、ペルターはこの外目直後。ムーンライトブルーは先行せず、ペルターの後ろから。ここまでは比較的一団で、離れた殿に単騎ヨザクラセンプー。
1周目の正面スタンド前、先行集団
2番手ホマレエリート、マルハチは3列目の黄メンコ黒帽
1コーナーから2コーナー。セイフクの逃げに、そろそろといった感じでホマレエリートが並びかけ絡んでいく。タービュレンスはこの2頭の後ろまで来るも、ここからハナを奪うことは叶わず。
そして2周目向こう正面。セイフクガバナーを切って捨てて、ホマレエリートが敢然と先頭に立つ。ここで好位からマルハチフレンドがスパート。程なくホマレエリートに追いついて、その外に併せ、2頭で後続をチ切って3コーナーを通過していく。向こう正面半ば、後ろに控える王者の豪脚から逃れるが如く、カミノマルーエースやマクベスフォンテンも好位からスパート、前へ前へ。そしてエルソパレードも発進。
しかし肝心の王者ペルターの行き脚が、この時点で明らかに悪い。どう見ても後手踏み。その様子に、場内が騒然としてくる。「あ〜こりゃあの1番の馬駄ぁ〜目だ。」と、横のオヤジも諦めの声を挙げる。
先頭の二騎、ホマレとマルハチは、絵に描いたような併せ馬で三分三厘から4コーナーを回ってくる。一方ペルター。3コーナー過ぎでようやく進出を開始するも、その脚いろはあまり冴えない。マルハチとホマレは遙か前方。
いよいよ最後の直線。先頭は内ホマレエリート外マルハチフレンドの叩き合い。エルソパレードが外を回っていい脚でこれに迫る。次列にはカミノマルーとマクベス。ペルターはまだこの後ろ。やがて力尽きたカミノマルーとマクベスを交わすも、ペルター本来の末脚には程遠く、どう見ても離れた前に追いつける勢いはない。「駄目だ、ペルター負ける――」そう観念した直線半ば。
残り100を切って
先頭マルハチ、インでホマレ、大外エルソ。ようやく加速のペルター
と、既に残り100は確実に切っていただろう、ちょっと苦しくなったホマレエリートが降参し、マルハチが先頭に出たあたり。ここから突如、ペルターブレーブの末脚が繰り出される。「エッ!?そこからホントに勝てるの?!」と思うも、その勝利を祈りつつ覗き込むカメラのファインダーの像の中、マルハチフレンドの外にフッと躍り出て、あれよあれよという間にこれを交わし去っていくペルター。遂に出た十八番、馬体が沈み、地を滑るかのような走り。これまでの沈黙が嘘のような、桁違いの伸び。それでいて今回は、あまりに事も無げな、一種静けさをも感じさせる、まるでひと伸びひと伸びがワープしているかのような、まさに異次元の脚。結局最後は他馬から馬体が完全に抜け出て、大外を良く差し込んだエルソパレードとも1馬身差の大逆転優勝。
ペルター遂にマルハチを交わす
マルハチ鞍上小国jk、明らかにビックリしてる
2着エルソパレード。マルハチフレンドは終いそのエルソパレードにも差されて1/2馬身差の3着。1馬身半差でホマレエリートが4着。ムーンライトブルーはペルターの後ろから追い込んだようだが明らかに後手踏みの5着。6着カミノマルーエース、7着マクベスフォンテン。
ゴール10m前、完全に抜けたペルターブレーブ
凄すぎる・・・
ゴール後ココロを満たしたのは、「凄いものを観てしまった・・・」という驚愕の想いと、「やっぱり日本一になる馬は違う!」という昂揚した感情。ゴール板前でディープさんや山形さん、マクレガーくんと顔を見合わせる。恐らくこれまで、ペルターブレーブには他の誰よりも数多く、また熱い眼差しを向け続けてきた山形シチーさんの、驚きを通り越して呆れるばかり、というような表情が、このレースの尋常ならざることを物語っていた。曰く、「どうしてあの位置からあの手応えで勝てるんだ!?凄っい馬だなあ。」「去年の"奥の細道"の時とかはまだ半馬身差で、2着馬と馬体が重なっていたけれど、今回はあの位置から完全に交わし切ってるもんな。」。写真撮影を終えたくもさんも開口一番、「一体どこ通って抜けてきたんだよ!?信じられん。」。マルハチフレンドの単勝一本で勝負していたという、大御所きくたけさんも「21世紀最高のレース」と評するという事態。
と、このままペルターについて記し続けると、礼賛のことばばかりになること必至なので、他馬について。
2着のエルソパレードは発馬で後手を踏みながらも、すかさず好位につけてリカバーして、勝負どころから良く伸びたと思う。最後の直線で、マルハチフレンドに併せに行かず、大外に進路を取ったのも鞍上の好判断だと思う。これで負けたらもうしゃあない。それにしても、好調ということもあろうが、この馬、力付けているな。
マルハチフレンドはまたもや重賞3着。まあ前半の好位付けは、行きたい馬が多い手前、許容範囲か。二角スパートも昨年の奥の細道大賞典と同様で、逃げ押し切り以外では、この馬の必殺パターンかと。しかし終いペルターにはともかく、エルソパレードにやられるあたり、やっぱり詰めが甘いなあ。
ホマレエリートはよく走ったと思う。距離千八もまずまず折り合っていたようであり、このメンバーに入っての、先手先手の競馬で残り100mまで頑張れた点は評価したい。パワー負けは致し方のないところであって。
ムーンライトブルーは何故に道中あんなに後方なのだ?序盤行き脚つかなかったにしても、道中位置を上げることは出来ように。このあたり、エルソパレードとの明暗がクッキリ。
◆競馬終わって〜おわりに
ということで最終レースも済み、この日の競馬、終了。ディープさんは山形空港から飛行機で帰路とのことで、ここでお別れ。残る皆さんは上山市街でオフ会ということ。ブルボンさんときくたけさんのクルマに分乗して、市街へ。18:28かみのやま温泉駅発の新幹線で帰らねばならないワシは、宴会のほんの最初の30分にだけ参加して、まさに末席を汚し、辞去。付き合い悪くてスミマセン。
乗車した山形新幹線、東京に21:19着。ここから21:25発のひかりで名古屋まで。乗換時間6分、朝コインロッカーに放り込んだ荷物を取り出し、夕飯の駅弁を買い込んで、滑り込みセーフでひかりに飛び乗る。そして実家に辿り着く。
次の上山古馬重賞は9月23日のかかしまつり賞。そして晩秋の総決算、奥の細道大賞典と舞台は続く。今後当分「絶対王者ペルターブレーブ、それを引きずり下ろせる馬が現れるのか?」という図式で、闘いは繰り広げられようかと。
それにしてもペルターブレーブ、その競走馬生活の中で、一体幾度、超絶差しの逆転激勝を演じたのだろう。ワシが目撃した僅か6戦のうちでも、今回これで3回目。その度に驚き、讃えつつも、「ペルターなら出来る。」「ペルターはそういう馬。」と、次第次第に慣れっ子になってくるワシが、気がつけばここにいる。このあたり、ファンのレース観をも麻痺させてしまうペルター様って、やっぱり恐ろしい。とんでもなく恐ろしい。まさに、
魔性の豪脚、ペルターブレーブ――
2001.9.4 記
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