第5回荒鷲賞 & 第6回ネット地方競馬ファン賞 ラヴラヴアラブ特別観戦報告
2001.10.28、高知競馬場
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はじめに〜嵐の往路
10月28日、この日は佐賀で九州アラブダービー、高知では荒鷲賞と、注目の3歳重賞が重複施行。翌月23日に全日本アラブグランプリを控え、各々の地区の、これに登場するであろう馬の走りを予習するという意味からも、いずれも是非観ておきたいレースである。
が、当然のことながら両方現地観戦することは不可能。二者択一を強いられる。高知ではこの日、第6回地方競馬ネットファン賞が開催され、その協賛レースはアラブのオープン戦。このレースは魅力。そして、ワシ自身も協賛者の末席に名を連ねたこともあり、今回は高知行きということに。
往路は岡山駅から岡山−高知間の高速バス、龍馬エクスプレスを利用。乗車するのは岡山駅前8:40発の便。これに間に合うように住処を出る。前々週金沢で託された、Okuさんの脚立を抱えて出発。西明石6:47発の各停で相生まで。途中姫路で列車が時間調整で停車しているところ、今回の同行者、リーダー前田っちが現れる。彼は姫路−岡山間は新幹線ウィークエンド回数券を利用するので、岡山で合流とばかり思っていたのでこれは不意打ち。「ウチ今日荷物軽いから脚立持っていきますよ。」と仰るので、一旦脚立を持ってもらう。「ウチもこだまに乗るから相生で合流ってことで。」と言い残してリーダーはーは下車。
相生で各停を降りて、7:56発のこだまに乗り換える。前述の通りリーダーと再合流して岡山へ。因みに何故ワシが姫路からでなく相生から新幹線に乗車するかというと、一駅区間なので料金が940円と断然安いから。8:15分に岡山着。
このところの天気の周期、週末になると雨が降るという、非常に喜ばしくない状態。この日も朝から雨。それも本格的な降り。雨中、高速バスの停留所で龍馬エクスプレスを待つこと暫し。定刻に発車。
バスは3列シートで、フットレストもあり快適な乗り心地。思ったより悪くない。これで片道3500円、往復割引だと3150円はお得だろう。が、問題はここから・・・
瀬戸大橋に差し掛かると、バスが強風にあおられて揺れるわよれるわ。これは相当恐ろしい。この状況は瀬戸大橋を渡り終え四国に入ってからも変わらず。トンネルの出口や高速道路沿いの山肌が切れる所を通過するときに、猛烈な突風に襲われるのだ。ドキドキものである。さらに四国山地を越える頃には、べらぼうな大雨がお出迎え。いやはや。
と、大荒れの道中を乗り切って何とかバスは高知市内に辿り着く。大雨である。競馬観戦には最悪の状況。
バスの終点は高知駅だが、我々は市内の交通の要衝、はりまや橋のバス停で下車。定刻は10:58だが、10分ほど早く到着。ここから、11時前にここを通過し、競馬場に停まる路線バスに乗り込む。もう少し到着が早ければ、高知駅を10時45分に発車する無料ファンバスの、はりまや橋停車時刻(10:50頃)に間に合ったのだが、それは叶わず。
乗り込んだ路線バスは木張りの床の旧式車、湿気た木材と機械油とおんぼろシートの埃の臭いが漂う車内。程なく他のお客さんは下車してしまって、お客はリーダーとワシの二人だけ、貸し切り状態で競馬場まで運ばれる。結局運賃は410円、安くはないがタクシーよりはましか。
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そして高知競馬場
ということで、何とか高知競馬場に到着。ワシ自身、4月1日、南国桜花賞以来の高知競馬場である。
ファン賞の協賛者に、今日は来賓室が用意されているということなので、そこを目指す。場所はスタンド5階の関係者エリアということでエレベーターで。そして部屋に入ると、今回の幹事もりもさん以下、ネット地方競馬ファンである協賛者の御歴々がズラリと。ワシは今回初協賛の初心者なので、隅っこにおさまる。この雨を踏まえて、栃さんが「『佐賀行ってればよかった』って思ってるんじゃない?」と声を掛けてくる。「いえいえそんな。」と応えるが、そう思わなくもない。まあ、ワシなどまだ可愛い方で、やや遅れて登場した"同志"ディープさんは、開口一番「あーあ、伊丹空港でよっぽど佐賀行こうかと思った。」とズバリ。仰ることに容赦がない(笑)。
この大雨で馬場は当然不良。泥田のような状態。今回はスタンド5階の快適な部屋からレースを見下ろせるからましなものの、通常であれば、「こんな日は競馬観戦など御免だね」というような最悪の状況。それにしても雨の降りが半端ではなく、まさに台風並み。「南国高知はやっぱり違う。」と、妙な感慨。
3レースでは注目のリーダー(馬)の、全く駄目駄目パフォーマンス(あおって出遅れて殿追走そのまま最下位ゴール)を見届ける。そして食事。鯨カツ2串に焼きそば。3号馬さんとおさるさんと食する。3号馬さんは見かけによらず(?)品数も量もかなり食べるお方なので、リサーチも兼ねて「次何食べるの?」と、執拗に彼に問うワシであった。そして酎ハイを飲んで一丁上がりである。高知競馬場は、実際の敷地面積よりも相当広々とした場内で、非常に開放感のある快適な競馬場なのだが、この雨では活動がどうしても制限されてしまい、魅力を味わいきれず、残念。
時間も経ち、ファン賞協賛レースの時間が近づく。協賛レースのアラブオープン特別に荒鷲賞、今日はさながらメインディッシュが二つあるスペッシャルなディナーか。
第9レースのネットファン賞を前に、いまだ降り止まぬ雨。「それでもしゃーない」とばかりにカメラの準備。雨に濡れない場所から適当に撮るしかないな、などと思いつつ。3号馬さんは雨合羽着用にカメラをビニール袋で包んで、やる気満々、といった感じで、パドックに向かう。すると・・・
先程のまでの雨が、ここでピタリと止むではないか!加えて、次第に雲が切れて空が明るくなってくる。ファン賞に集った皆さんの日頃の行いが良いからか、それにしてもまさに奇跡。こうなるとしめたもの。パドック前列で通常通り写真撮影。
※ラヴラヴアラブ特別についてはここからです
さて、その第9レース、第6回ネット地方競馬ファン賞 ラヴラヴアラブ特別。アラブ系A1クラス、オープン馬による1800m戦。出走馬は内枠より以下の10頭。()内は騎手、斤量。
オンリーカード(西内、55k)、アポロファースト(鷹野、56k)、デルタフォース(緒方、54k)、パワーレイク(西川、56k)、ベアーズキャロル(中越、55k)、ホエールシャドウ(川江、55k)、アポロスイセイ(花本、56k)、チーチーキング(北野、56k)、スマノガッサン(中西、57k)、ブルックランズ(徳留、56k)
当初登録のあった、個人的に馴染みの深いマイクリスの回避は残念だが、古馬A1の顔ぶれとしてはこれ以上望むべくもない、バリバリのオープン馬10頭が揃った。
ということでパドックに登場し、周回を始める10頭だが、この天気からか、大一番の南国王冠は元旦でまだ先だからか、各馬概して毛艶が悪く、正直あまりパッとしない。
しかしその中にあって、現在高知筆頭格、スマノガッサンの出来と貫禄が目を惹く。悠々と周回。
スマノガッサンと常に勝ち負けを争っているアポロスイセイは、ややポッチャリした体型に今日は見えるが、肌の張りはまあまあか。
チーチーキングは首の高い周回。ちょっと腹が緩くてトモの踏み込みが浅そう。
そして10歳デルタフォース。まあまあの肌の張り、浅めの踏み込み、マイペースの周回。これはもうこの馬なりだろう。
かつてのスター、パワーレイクに往年の凄みがないのは残念。毛艶も悪く、歩様もギクシャクしている。
本馬場入場から返し馬へ。各馬入念にキャンター。因みにこのレース、見物の一つがファン賞特製のゼッケン。白地に黒文字、幹事のもりも先生曰く「東京優駿仕様」。馬の右サイドとなる方に馬名が、左サイドにレース名「第6回ネット地方競馬ファン賞 ラヴラヴアラブ特別」が配されている。このレース名と馬名の左右の配置、実は通常と逆で、ここがミソ。このため、コース(高知は右回り)を順回りに走ると、レース名の方がスタンド側に向くようになっている。
予想。といっても、現状の勢力関係からして、スマノガッサンvsアポロスイセイの二強対決の気配が濃厚。加えて、アポロスイセイと同枠には、A1にて再浮上を目論むチーチーキングがおり、8枠と7枠を狙えば大丈夫だろう。よってまずはこの枠複を。加えて、二強ではガッサン上位と見て、枠単8→7、この2点で勝負。
さてレース。1800mの発走地点は向こう正面半ばあたり。場内実況の橋口アナが、レース名「ヴラヴアラブ特別」の件を非常に丁寧に音声に乗せて語るなか、ゲートオープン。
内のアポロファーストの出がよいが、ここはやはり外からアポロスイセイが前へ、そして程なくハナに。デルタフォースは並の出から意識的に位置を下げる。
正面スタンド前、先頭はアポロスイセイ、後続を引きつけたジンワリした溜め逃げ。1馬身外の2番手にパワーレイクが位置取って、この外直後にホエールシャドウ。このあたりの内ではオンリーカードとアポロファーストが併走して、ここまでが先団。この直後にスマノガッサンが控え、この外にブルックランズ、内にベアーズキャロルが。ここから大きく開いて、チーチーキングとデルタフォースが殿追走。
1コーナーあたりで殿2頭のうち、先に動いたのはデルタフォース、これが外から前に。そして向こう流し、相変わらず先頭はアポロスイセイ、3コーナーあたりでは後続からのリードは1馬身。ここに先団が纏まって寄せて、三分三厘では一団となる。
この中にあって、スマノガッサンは5、6番手外からGo。三分三厘で鞍上の鞭が入り、グンと進出して直線入り口ではフロントに。アポロスイセイの外に並びかける。外から連れてブルックランズが。加えて大外チーチーキングが強襲。
結局スマノガッサン、終いは力強く抜け出して盤石のV。2馬身半差の2着にはアポロスイセイが逃げ粘り、半馬身差の3着には、ガッサンの外の好位を回ったブルックランズ。チーチーキングは4着。
スマノガッサンはこれで今年16戦して9勝目。2着5回で、着外は元旦の高知市長賞南国王冠の7着を含め、僅かに2度。まさに高知筆頭に相応しい戦績。しかしこれまでの長い競走生活の中で、2着こそあれ(その数4回!)、重賞勝ちがない。「この馬距離が長いと能力落ちますから。これが彼が未だに重賞未勝利である大きな理由。」とディープさんが教えてくれた。高知次回のアラブ系古馬重賞は、元旦の南国王冠。これも長丁場、距離は二四。現在の充実度をもって、距離を克服できるかが鍵となるのだろう。そしてその先に、悲願の成就は、果たしてあるか?ベテラン馬の挑戦は続くのだなぁ。
※荒鷲賞についてはここからです
引き続き、メインレースの荒鷲賞。出走メンバーは内枠より以下の8頭。()内は騎手。
トサノキュータ(徳留)、フトーキサ(中西)、ゴウドウジーニアス(西内)、ロイヤルオオシ(西川)、ミシマダイドウ(倉兼)、レガシークラウン(宮川)、プレシャスボーイ(花本)、ハナサキボタン(緒方)
斤量は牝馬のフトーキサとゴウドウジーニアスが53kで他の牡馬は55k。
高知のアラブ系3歳戦線においては、初夏のマンペイ記念と梅雨時の南国優駿、それにこの荒鷲賞が三冠競走と位置づけられている。今年のマンペイ記念は1着チュウオーブラック、2着プレシャスボーイ。同じく南国優駿は1着プレシャスボーイ、2着チュウオーブラック。ということで迎えた、三冠最終関門である。
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パドック、そして発走まで
さてパドック。
1番トサノキュータ。昨年12月の3歳(旧表記)重賞銀の鞍賞にて、プレシャスボーイの2着。そして南国優駿4着の馬。南国優駿後4連勝と進境著しい。その割には気合い乗りはいま一歩、毛艶も平凡で歩様の踏み込みも弱く、案外な見た目。胴の作りはゆったりしている。
2番フトーキサ。ちょっと煩めの気配。良く言えば気合いが乗っている。歩幅は大きいが歩様は硬い。トモの送りがギクシャクしており、またガニ股である。
3番ゴウドウジーニアス。キビキビとした周回。鹿毛の毛艶は良いが、腰のボリュームが乏しくヒ腹も薄い、下半身が弱く映る体型。
4番ロイヤルオオシ。ケツの動きがギクシャク見える。毛艶はまあまあだがパッとする見た目ではない。
5番ミシマダイドウ。ちょっと硬いがキビキビとした動き。やや線が細いが、低い体型で胴はスマート、スマノヒット産駒らしいといえばらしい。毛艶はまあまあ。
6番レガシークラウン。元来胴が詰まって太い体型なのだろう。それにしても重々しい胴回り。気合い入りはなかなか。青鹿毛の黒い馬体なので見栄えはする。
7番がプレシャスボーイ。南国優駿を制したが、近2走は古馬C級上位でちょっと足踏み気味か。比較的大人しい周回気配。上背もあり胴も長い、雄大に見せる馬体だが欲を言えばもう一つ迫力に欠けるか。ただこの中に入っては、存在感も出来も随一。
8番がハナサキボタン。この馬、他地区(道営)デビューのため、マンペイ記念と南国優駿には出走資格がなかったものの、高知転入以来14戦11勝の素質馬。前走はC1特別に勝っており、格付け的にはプレシャスボーイを抑えてこの馬が出走馬中最上位。ボッチャリしたした体型で、馬体重458kよりはこじんまりして見える。毛艶も踏み込みもまあまあ。「この馬なりにいいんですけど、前がプレシャスボーイですから比較するとちょっと見栄えは劣っちゃいますね。」と3号馬さん。
本馬場入場から返し馬に。フトーキサは一角方向へ直行。それ以外は正面スタンド前に顔見せしてから反転、駆け出す。プレシャスボーイは軽快に。ハナサキボタンはハミを取って首を下げ、気合いの入ったキャンター。パドック時よりずっと馬っぷりが上がる。トサノキュータは小気味よくピッチ走法で通過。「やっぱりプレシャスボーイが一番良く見えますよねえ。銀の鞍賞の時はまだ気性面の子供っぽさが目立ちましたけど。」と3号馬さん。「確かにミスターヨシゼン産駒が時折出す、大柄だけれどもゆったりしてて長丁場良さそうな体型だよね。ケイエスヨシゼンみたいなさ。」と応えるワシ。
プレシャスボーイ、返し馬
欲しいぞ!二冠
ハナサキボタン、返し馬
最後の一冠で他地区デビューの鬱憤を晴らせ!
このように、プレシャスボーイvsハナサキボタンvsトサノキュータ、三つ巴の争いである。実績的にはプレシャスボーイなのだろうが、近走の充実ぶりと現状での格付けからして、ハナサキボタンが馬券の上では人気の中心となっている模様。そこで予想なのだが、ここで人気通りの三角買いをしていては、的中しても元金割れは必至。ということで軸を定めそこから流す。個人的には、ここを勝って格好をつけて欲しいのはプレシャスボーイなので、これから買う。ところが、どうしたことか、買った馬券はトサノキュータからの2点買い。「あれっ?まあいいか。」と、これで勝負することにする。
なお、コースでは返し馬が敢行されている間、スタンド最上階の来賓室では、ファン賞の表彰式が盛大に執り行われたようで、その拍手歓声がコース前の我々まで届いていた。
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レースなり
いよいよレース。距離1900mのスタート地点は2コーナーを回って向こう正面に差し掛かったところ。
ゲートオープン。中からミシマダイドウが積極的に前に。連れてロイヤルオオシが。外からプレシャスボーイとハナサキボタンも先団を狙う。1周目の3、4コーナーあたりで内からフトーキサが進出して単騎ハナに。2番手ミシマダイドウ以下を従える形で直線に向いてくる。この時点で後方2頭、ゴウドウジーニアスとレガシークラウンは先団からやや離れて追走。
正面スタンド前、先頭は内にフトーキサ。この外1馬身差で2番手ミシマダイドウ。さらにこの直後外目1馬身半差にプレシャスボーイが、これは早目なのか3番手。この外1馬身差、ハナサキボタンがピッタリマークの4番手。この最内にトサノキュータが、やや開いてロイヤルオオシ、ゴウドウジーニアスが続き、最後方はレガシークラウン。
1周目正面スタンド前
黄帽赤メンコがプレシャスボーイ、その外桃帽がハナサキボタン
隊列は1コーナーから向こう流しへ。フトーキサが二角過ぎまで引っ張るも、向こう流し半ばでミシマダイドウがこれを捉えて先頭に。その外からプレシャスボーイが、明らかに鞍上に押されて前に動こうとする。しかし粘るミシマダイドウ。ハナサキボタンは一呼吸遅らせたか、プレシャスから一旦離される。
3コーナーあたりから一気にペースが上がった模様。先頭ミシマダイドウに絡むプレシャスボーイ。ハナサキボタンが仕掛けられて再度プレシャスボーイの外へ。好位内で追走していたトサノキュータは先団直後に取り付いて虎視眈々。最後方からレガシークラウンが追い込んで好位直後までやって来ている。これらが一団となった三分三厘。
4コーナー、粘るミシマダイドウの外からプレシャスボーイが満を持して交わす。しかし外からハナサキボタンがプレシャスを上回る脚でフロントに。
そして最後の直線、抜け出したのは外の二騎、ではなく、インを衝いたトサノキュータ。道中溜めた脚を一気にリリース。内ラチ沿いを力強く伸びて、終いは独走、三冠最終関門で巻き返しのVゴール。
2着争い。直線の進入あたりでプレシャスボーイの伸びが一旦止まる。これを交わすハナサキボタン。プレシャスは終い必死に追い上げるポーズを見せるも、結局2着はハナサキボタン、トサノキュータから遅れること3馬身。3着半馬身差でプレシャスボーイ。4着レガシークラウン。結果としてはトサノキュータの完勝の印象。
トサノキュータ、完勝のゴール
徳留騎手の低いフォームも印象的
終始インで我慢して勝負所で一気に仕掛けたトサノキュータ、その好プレーが目立ったので、そのあたりをもりも先生にレース後訊いてみた。「高知の馬場における内外の傾向を考えるに、今日のトサノキュータのレースぶりってのはどうなんです?」。するともりも師曰く、「普通の良馬場なら、高知ではインコースは深くて絶対(勝ち負けの)ないところなんだけれど、今日はこのドロドロ馬場で、内外の差があまり関係なくなったとは思う。そこに持ってきて、鞍上の徳さん(徳留jk)が追える騎手なので、ああいう展開になったら決まるよね。」。ナルホド。加えて「プレシャスボーイは道中掛かって、ちょっと花本も焦りすぎかなあ(花本騎手は最近あまり調子があがっていないようで、それがここにも影響したか)。それを追走するハナサキボタンをもっと楽に走ればいいのに、(鞍上緒方jkが)もうプレシャスしか眼中に無いって感じで前半ピッタリだったでしょ。」「その割には向こう流しで置かれてましたしね。」といった、御歴々の総括も聞くことが出来た。
最終レースの本馬場入場後に荒鷲賞の表彰式がウィナにて行われ、続いて本馬場で口取り撮影。ここで、電設師が、「コース入っていいから来なよ。」と声を掛けてくれるので、3号馬くんと一緒にコースに入って、Okuさんやもりも先生共々、コース内で写真を撮ることが出来た。しかし、脚もとはドロドロの不良馬場。ワシは"限りなくゴム長に近いブーツ"を履いていたからいいものの、革靴履きの3号馬さんはえらいことになったようで。これもまた"南国の思い出"かな。
トサノキュータ、口取り撮影
コース内にて撮影の1枚
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帰路〜そして終わりに
最終レースも済んで、本日の競馬は終了。この後、相当数の方は高知駅前で宴会に出席されたようだが、関西まで日帰りのワシはそれには参加できず帰路に。もりも先生のクルマにて、リーダーと栃さん共々送っていただく。
ワシを含めたこの3人は、18:24発の特急南風への乗車。その指定席券、三者各々別々に取得したにも拘わらず、栃さんとワシは隣同士、リーダーの席は通路を挟んだ隣という、凄い偶然。「いくらこの指定席、11列しかないにしてもねえ。」という、ちょっと驚きのエピソード。
大雨の影響か、数分遅れたものの、無事列車は岡山着。ここから栃さんはレールスターで大阪までということでお別れ。リーダーとワシは、非常にタイトな乗り継ぎ時間の中、21:02発のこだまに乗車すべく、新幹線ホームへとダッシュ。何とか間に合う。リーダーは姫路まで。ワシは相生から在来線利用なので、相生でお別れ。以降は新快速にて西明石に。無事帰宅。
時間は前後するが、帰路の途中、iモードにて、同日佐賀で行われた、九州アラブダービーの結果を知る。並み居る佐賀勢を相手に、荒尾のコウザンシンオーが勝っているではないか。そして後日、このコウザンシンオーが、全日本アラブグランプリへの他地区出走馬に選出されたとの発表があった。荒尾記念で一敗地にまみれ潰えかけた夢を、再び自力で叶えて繋いだコウザンシンオー、「まずはよくやった。胸張って福山においで。そしてもう一丁!」と、祝福とエールを送りたい。
一方の高知勢。この荒鷲賞の結果を踏まえれば、トサノキュータに是非、というところなのであるが、高知からの選出馬はプレシャスボーイ。そしてトサノキュータは、11月18日に益田で施行の3歳交流特別競走、益田霜月賞を目指すことになった。
しかしながら・・・プレシャスボーイは、程なく全日本アラブグランプリ回避との発表。トサノキュータも直前で益田霜月賞回避。今秋の交流競走大一番にて、高知アラブ3歳勢の姿は、ない。そこで改めて思う。
「夢を繋いでいくことは、やっぱり難しい。が、諦めてはイカンのだな。」と。
2001.11.18 記
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