第2回荒尾銀盃観戦報告
2003.2.16、荒尾、2000m
◆はじめに〜私事ない交ぜにして
2月の九州競馬はアラブ重賞目白押し。2月2日の九州アラブチャンピオンに同23日の九州アラブ栄冠、加えて翌月2日には西日本アラブ大賞典が。どれも現地観戦したい!のであるが、そんなことしていたら「家計が保たんがな!」なのである。そこで思案「どれを削るか。」と。
こうなるとその候補たるのが、2月16日の荒尾銀盃。昨年新設された古馬重賞である。先に記した3つの重賞は全て交流競走なのだが、これは荒尾所属馬のみによるレース。荒尾の古馬勢は、昨年末の大晦日、ファン選抜アラブチャンピオンで激突しており、2開催後のこのレースは、その再戦といった様相を呈しよう。荒尾ローカルスターズ、それも見慣れた連中が顔を揃えようとは、事前にも想像に難くなく、「観戦断念するならばやはりこれだろう。」と思った次第。
が、そこは「やっぱり観たいものは観たい。」のが、現場主義者にしてアラブの亡者の悲しい性。「ワシのいないところで"オレのジョージ"に勝たれたら腹立たしいしなあ。スーパージョージが出なくてもハイメーカーは観たいよなあ。」などと、何だかんだでやっぱり行く気になってくる。結局枠順確定にトドメを刺されて、速攻旅券を取って現地観戦へ。この背景に、ワシの経済状況好転などという要素は皆無で、よほど馬券で大儲けしない限り、家計は赤字一直線。これを名付けて「九州貧乏」。
◆出走メンバーについて
そこまでして現地観戦してしまうこのレース、出走馬は内枠より以下のフルゲート12頭。()内は騎手、性齢、斤量。
コウザンシンオー(西村、牡5、56k)、アロマ(後藤、牡6、55k)、ワールドアイ(吉田、牡9、55k)、アドミラル(牧野、牡9、55k)、イセイチフブキ(吉留、、牡9、55k)、スーパージョージ(▲松島、牡6、52k)、シャインマンリー(杉村、牡8、55k)、セフリテンリュウ(新町、牡6、54k)、ハイメーカー(尾林、セ5、54k)、ベストイチ(吉井、牡7、55k)、シルバーハヤカゼ(△河野、牝9、52k)、タツミカド(△中留、牝5、51k)
別定重量戦。重賞でありながら、減量騎手の斤量減が適用され、▲の松島騎手は3k減、△の河野、中留騎手は2k減となっている。
注目かつ中心馬は何と言ってもコウザンシンオー。前々走はファン選抜で圧勝。前走九州アラブチャンピオンに打って出て3着敗退し、そのまま西日本アラブ大賞典に直行するかと思いきや、昨年のメグミダイオーと同様、中1週でここも使うことになった。対地元馬では圧倒的優位、注目は着順よりその内容となろう。
先に「荒尾ローカルスターズの見慣れた連中」と記したが、今回ここに新顔が2頭、それも馴染みのあるヤツが加わった。昨夏兵庫から道営に転じた後当地入りしたアドミラルと、金沢から移ったベストイチがそれ。いずれも昨年末に転入してきた。彼らが既存のレギュラーメンバーとどう渡り合うかも、ちょっと興味深い。
◆当日の概況
またまた新幹線での九州日帰り旅。現地到着は正午くらい。前日土曜の西日本各地はスッキリしない天気、そして当日の予報は雨のち晴れ。西明石を発った時点ではまだ雨降り、回復を祈りつつの往路。到着した現地の天気は曇り。まだ雲が厚く、何とか雨が止んだ体裁。やがてどうにかこうにか雲が切れて、ちょっと明るくなってくる。空気は冷えて、関西と遜色なく寒い。
さほどの降雨でもなかったのか、程良く湿り気を帯びた程度で、砂は締まった感じ。馬場状態は重で始まったが、第8競走から稍重発表になる。
◆注目の佐賀場外発売競走、池田湖特別
この日は佐賀競馬も開催で、そのメインレースはアラブA1A2A3すなわちオープン戦の池田湖特別、距離1800m。西日本アラブ大賞典に向け、地元佐賀勢の前哨戦たるレースかと。この場外発売が荒尾銀盃の前にあり、これに1レース分時間帯を割いている。
出走馬は以下の8頭。
ワタリキングス(安東、54k)、ヤマノキング(鮫島、54k)、ワタリエリート(安楽、53k)、ホーエイハンター(権藤、54k)、ミスターナタリー(北村、54k)、モナクカバキチ(山口、54k)、クールマックス(長田、54k)、シュメイヒーロー(真島、55k)
九州アラブチャンピオンを勝ったキングダイオーは出ていないが、同2着ホーエイハンター同4着ヤマノキング以下、当地の有力どころが登場。加えて、昨年福山の銀杯を勝った明け4歳、あのモナクカバキチが電撃移籍で当地緒戦。笠松のオープンの主力だったクールマックスも同様。
荒尾のモニターに放映されるパドックの模様を眺める。ホーエイハンターはホンマに胴体長い。ヤマノキングは相変わらず激しい、が、騎手が跨るとグッとまともになる。ミスターナタリーの踏み込みはやはり浅い。シュメイヒーローはテレビ映りでも好馬体、至極大人しく。クールマックスは実入りパンパンで笠松時代より好ルックスに映る。そしてモナクカバキチ。特大のシャドーロール、普通のそれの倍はあろうかという物体を装着している。滑稽と言おうか奇異と言おうか。踏み込みは深いのだがクニャクニャした歩み、テレビで見るとよく判る。やや煩めか。
そのレース。ヤマノキングがポンとハナ。内からワタリエリート、大外シュメイヒーローが続き、これを見ながらホーエイハンターはじわっと追走。この4頭が先団。開いてモナクカバキチがいて、ミスターナタリー、クールマックス、ワタリキングスと中団以降続く。2周目向こう正面、ヤマノキング先頭快走で、2番手変わらずシュメイ。ホーエイハンターがぼちぼち腰を上げようかというところ、バック半ば手前、モナクカバキチがドッと動く。前に急接近。なのだが、三角以降捲り切れず、四角前までに呆気なく止まって万事休す。最後の直線、ホーエイハンターがシュメイを交わして2番手、粘る先頭ヤマノキングの外に。そして直線半ば、交わす。ここまで九州アラチャンと同じ図だが、今日はこれで決まって、ホーエイハンターが勝利。
ホーエイハンターは安定感ある。ゲート難らしいが、まともに出られればスムーズな先行競馬叶う。2着ヤマノキングはマイペースで押し通せる、粘りある走りがいい。シュメイヒーロー3着、徐々に良化しているかも。まあ、距離は千八までの方が良さそうだが。しかしモナクカバキチは・・・鞍上山口勲騎手、馬の能力見誤った感ありあり。自信満々に捲り仕掛けて、早々に止まった。能力はともかく、陣営がこの馬を手の内に入れるのには時間掛かりそう。岡田祥嗣騎手の、ここまでの苦労が想われる。ミスターナタリーはいいところないなあ。
この面々に、キングダイオーなどが加わって、2週後には他地区勢を迎え撃つことになるのだが、さて、どうなんでしょう?後先無視の、ヤマノキングの玉砕ハイペース逃げが、観てみたい・・・
◆荒尾銀盃、パドックから発走まで
池田湖特別の着順掲示が挙がって程なく、パドックに荒尾銀盃の出走馬が姿を現す。
1番がコウザンシンオー。のんびりじんわりとした風情で、歩様も柔らかい。が、トモの張りはファン選抜や九州アラチャン時より落ちた。筋肉の割れ加減にそれが感じられる。腹のラインも若干下がり気味かも。毛艶がソコソコなのはこの馬なり。
2番アロマ。毛艶も実入りも上々。張りはソコソコだがいい馬体。身のこなしも落ち着きつつキビキビとして、見た目好感。前々走ファン選抜8着、前走前開催のオープン戦ジャニュアリーカップを、千五戦ということもあって1着。距離は短い方がいいとのイメージがある。
3番ワールドアイ。至極大人しく周回して、また歩様は柔らかいのだが、キビキビしたところに欠け、元気なく映るほど。毛艶はまずまずで相変わらず立派な馬体ではあるが、とにかく顔が老けた。見る度にジジイ顔になってきている。前々走ファン選抜6着、前走ジャニュアリーカップ5着。
4番アドミラル。9歳になったが、スーパーチャレンジやホームランオー共々「兵庫のパドック三強」と称された(誰にや?)ピカピカの毛艶とピチピチの実入りは健在。トモの送りは硬いが、身のこなしは以前からこんなもんだろう。前々走はファン選抜の裏オープンである初春特別(A1A3B2戦)3着、前走ジャニュアリーカップ5着で今回当地4戦目。
5番イセイチフブキ。胴回りのフォルムは太いが文句ない張り。毛艶も含めて、総じてファン選抜時より格段に良くなった。じんわり悠々と、いい感じで歩いている。前々走ファン選抜3着、前走ジャニュアリーカップ2着、いずれも逃げ粘っている。
6番スーパージョージ。ファン選抜時もそうだったが、最近は全く大人しくなった。身のこなしは元来硬めとはいえ、それにしてもトモの送りも浅く、肩の捌きも硬い。刺し毛気味に毛あしが伸びているのは昨年この時季の彼と同様だが、昨年はそれでも艶と張りがあった。今日は冴えない。前走ファン選抜5着、針を打って前開催は休み。
7番シャインマンリー。全盛時に比べて明らかに胴が太く、ラインが垂れている。かつてのスラッとした印象は皆無。トモの送りも硬い。大人しく回っているがイメージ平凡。前々走初春特別が約7ヶ月の休養明け緒戦で6着、前走ジャニュアリーカップ4着。
8番セフリテンリュウ。元々コロンとした胴体で膨張色の灰色芦毛だが、今日はファン選抜時より全然スカッとして見える。歩様はややぎこちないが、妙に活気のある身のこなし。前々走ファン選抜10着、前走ジャニュアリーカップ8着。
9番ハイメーカー。とにかく背が高くて胴も太いので、押し出し感は凄いのだが、毛艶や馬体張りは普通。カチカチのトモの送り。何とも無骨なルックスである。じわっと抑制された気合い。時折ギロッと見下した眼差し。前々走ファン選抜を2着好走するも、前走は適鞍のA3B1戦に戻らされて、これは1着。
10番ベストイチ。相変わらず腹がボッテリと重い、しかし重心低い体型。毛艶はまずまず。馬体重484k、金沢では特にシーズン前半は510kくらいで走っていたので、これはかなり軽い値。その先入観故か、金沢時代に比して、不思議なほど大きく見えない。前走ジャニュアリーカップが当地緒戦で、最後方から追い込み3着。
11番シルバーハヤカゼ。黒鹿毛の毛色もあって、毛艶も実入りも常に上々に見せる。トモの送りが硬いのも個性。9歳になったがホンマにルックスは変わらない。前々走ファン選抜4着、前走ジャニュアリーカップ7着。逃げ・先行競馬が難しくなっているのは変わった点だが、これも加齢故で致し方ないところ。
12番タツミカド。ハイメーカー同様、下級条件から出世してきた九州産馬(あっちは熊本産、こちらは鹿児島産だが)、ワシは意識して実物目にするのは初めて。馬体重427kの値通り、この中に混じるとコンパクトに見える馬格。明るい栗毛の毛艶はなかなか、トモの踏み込みは浅め。前走前開催のA3B1戦でハイメーカーの3着。因みに同レースの2着はあのシルキーオー。A級最上位レース出走は今回初。
左アドミラル、右ベストイチ
当地の新顔2頭のパドック
本馬場入場から返し馬。イセイチフブキが行進時にちょっと膠着。アドミラルはひとしきり行進が済むと、そこからビュッと駆け出して、そのまま待機所に、まる1周流さなかったようだ。コウザンシンオーは真っ先に、強めのキャンターで通過。ワールドアイは相変わらず首をグッと下げて見栄えする力走。アロマは軽快に。スーパージョージは牧野騎手騎乗と松島クン騎乗とではやはり違うのか、口を割ってちょっとガーッとした感じで通過。シャインマンリーは伸びやかに。ベストイチは入場して四角方向に歩んで、そのままコースを逆走してまる1周返し馬。ハイメーカーとシルバーハヤカゼは並んでまる1周ゆっくりダクで、最後にスタンド前を通過。
ハイメーカーとシルバーハヤカゼ、並んでダクを
オ○マとオバハンの、ちょっと気になるツーショット
予想。コウザンシンオーの中心は不動、疑う余地は皆無。ということで考えるのは相手だけ。ファン選抜の差し脚を認めて、1番手にはハイメーカーを。スーパージョージは印象イマイチだが惚れた者の弱みで取り敢えず。イセイチが見た目とても好感抱かされたので、距離二千には不安を感じつつもこれを2番手に。そしてアドミラルを少々。この4頭にシンオーから馬単で。
「今日はここまで全レース5番の馬が連対してる。第1レースだけ1着で、それ以外全部2着だけれど。」と、さまにべっぴんさんが言及。その5号馬がイセイチフブキ。やっぱり気になる。というわけで、イセイチ→シンオーも、裏目はこの1本だけ。「わたしイセイチは買ってない。きたら諦める。」とはさまにさん。「こーれコウザンシンオーがトんだら、どれもとんでもない馬券になりますねぇ。」とは、メインレース前にお越しの、「荒尾といえば」の"荒尾競馬の決め手"さん。
◆レースなり
さてレース。距離2000m、スタート地点は2コーナーを立ち上がって暫く行ったところ。スタンドからはゴール板を挟んでちょうど真っ正面のあたり。
ゲートが開く。アロマが好発決めて暫しハナだが、程なくイセイチフブキが交わして、予想された通りこれが先頭に立つ。大外タツミカドやアドミラルも先行希望で前に。1周目の三分三厘までに、先頭イセイチ2番手タツミカド、差なくアドミラルとアロマが続く隊形が形成された。この4頭とそれ以下との間隔はやや開いた。注目のコウザンシンオーの姿は、先団にない。
正面スタンド前。先頭イセイチフブキ、2馬身弱先んじて単走。2番手タツミカド。この外にアドミラルが、半馬身あるかないかで位置する。タツミカドの直後にアロマ。3馬身はあって、以下は好位から中団。内シャインマンリー外シルバーハヤカゼが次列。やや開いて内スーパージョージ、ほぼ同列外目にハイメーカー、コウザンシンオーはこのさらに外目後方に。次いで内ベストイチ外ワールドアイ、単騎やや離れて殿がセフリテンリュウ。シンオーの位置取りはかなり後ろ。
1周目の正面スタンド前
先頭イセイチ、シンオーは後方大外の赤シャドーロール
レースは1、2コーナーから向こう正面へと進む。先団4頭の並びに変化はなく各馬快走。後続との差は詰まっていない。スーパージョージがジワジワ好位へと、早めに上げているようだ。そしてバック半ば過ぎ、シンオーが動く。中団・好位の隊列の外を押し上げようとしているのが見て取れる。ハイメーカーはこの時点で中団外、シンオーの仕掛けを見たか、これを追って上昇開始。
が、先行勢のペースに翳りはない。4頭変わらず3コーナーを回っていく。ここで先頭イセイチ、スッとペースを上げる。三角を回って一瞬2番手以下を3馬身くらい離す。タツミカドは後退気味。アロマが2番手になって、アドミラルが3番手。この2頭が、イセイチに再度接近して食い付いていく。これで後方はやや千切れた。スーパージョージが4番手で追って、ここにシンオーが追い上げてくるも、前との差は大して詰まっていない。ヒジョーにイヤな予感を覚えつつ、見守る4コーナーの模様。
そして最後の直線。イセイチが後続をど〜んと突き放す。内ラチ沿いを、長い首を突き出して一目散。後続からは誰も追い付けない。バテていようがいまいが、こうなるとイセイチの独壇場。最後の着差は4馬身だが、印象としては独走圧勝で、9歳にして重賞奪取のゴールに飛び込んだ。完勝!
イセイチフブキ、1周目快走の姿
ゴール前よりも写真まともなので。このフォーム、これぞイセイチ!
問題は2着争い。アロマが馬場真ん中、2番手抜け出しよく粘る。アドミラルが連れて四角回ったが、これはちょっと脚が鈍った。問題はコウザンシンオー、大外回して追い込み賭け、アドミラルを抜いて、どうにかこうにかアロマに追いすがる、が・・・終い急接近するも、馬体が合ったのがゴール板前。結局クビ差アロマが残って2着。シンオーまさかの3着敗退。隣で観ていたさまにさん共々「あ〜あ、エイキチやってもーた!バ○ヤロ!」と、思わず罵声が口を衝いた。
スーパージョージがインからアドミラルを1馬身抜いて4着に、シンオーとは1馬身半差。5着アドミラル。以下、6着追い込んでベストイチ。ハイメーカーはベストイチのやや前で仕掛けるも抜かれて7着、末脚不発。8着好位後退シルバーハヤカゼ。ワールドアイは後方ママで9着。シャインマンリーは好位から早々に脱落して10着。タツミカドはブーピーまで沈んだ。セフリテンリュウが殿ママで最下位。
◆振り返って、そしておしまい
恐れ入りましたイセイチフブキ。長い馬体をシュバシュバ伸ばして突っ走る、かつてと変わらぬ颯爽とした姿で、見事に逃げ切った。全盛時来のイセイチファンからすれば、ホンマに感涙もののレースであった。見た目好感だったにせよ、ここまでやるとは・・・齢を重ねた今となっては、千五戦ならともかく距離二千は息が保たないのでは?と思うところ、完璧に走りおせた。
因みにこれが'00年12月の北國アラブチャンピオン以来、実に2年2ヶ月ぶりの重賞勝利。そして足利、金沢、荒尾と、所属した地区全て重賞を制したことになった。宇都宮では重賞未勝利なのは意外だが、高崎も加えて、4場目の重賞勝ちでもある。
アロマにとっては距離が長いと思われたが、好調なのだろう、2着を取った。先行有利な流れに乗ったのも吉と出たろう。
それにしてもコウザンシンオーは・・・「調子今一つだった。」との旨のコメントを、戦後決め手さんが西村騎手から得たとのことだが、だったらそれなりの乗り方もあったろうに。流れが向かなかったにせよ、漫然とした後方待機にしか映らなかった。「後半押し上げても、その時点で既に前(の馬)と脚いろ一緒だもん。いくら何でもあの乗り方はないだろうが。」と、Tienさんや決め手さんと憮然として振り返った次第。次走西日本アラブ大賞典への、繋ぎの一戦とはいえ、圧勝決めた去年のメグミダイオーとは、大きく差が出たな(毒)。収穫といえば、これで本番では人気落ちて、西村騎手が気楽になったということくらい、か(毒毒)。猛省と奮起を希望。
スーパージョージは差し馬勢ではシンオーに次いで4着。アドミラルは最後ジョージに抜かれたわけだが、元来短めな距離でたまにパンチ力発揮するクチなので、まあこんなところか。しかしぶっちゃけたハナシ、この4着5着は、単に斤量の差じゃないか(松島騎手が▲貰いなので3k軽い)と思われたりして。
ベストイチとハイメーカーは追い込むも届かず、先行勢が残ったレースなので、これも止む無しか。まあベストイチの届かぬ追い込みは個性だし。ハイメーカーはちょっと期待外れ。脚を溜めたのやも知れぬが、中盤控えた感じで、始動も遅かった。
ここもやっぱり5号馬だった。でも、本命トんじゃぁ駄目じゃん。そのシンオーが連対落ちしたおかげで、枠複3,270円、馬複6,620円。馬単19,130円。これ、高配当には違いないが、意外と常識的な額だとも思われる。その理由は単純。Tienさん曰く「何だよ結局ジャニュアリーカップの1、2着がひっくり返っただけじゃねえかよ全く。」というわけ。
因みにイセイチ→シンオーの馬単の最終オッズ、53.4倍もあったようで、2着3着のクビ差が実に恨めしい。イセイチが再び重賞勝つ姿を観られた嬉しさと、馬券惜敗の腹立たしさ、このあたり、何ともアンビバレントな心情に襲われた次第。
最後に。「ロートル競馬」「荒尾養老院」等々、日頃散々揶揄するところではあるのだけれど、そこには、かつての大スターたちが、必死で走って闘って生きる様もあるのだと、今日は再認識させられた感じ。彼らが輝くチャンスもある競馬、それが荒尾競馬だ、と。
当年9歳。これで重賞7勝目、そして通算91戦39勝。さあ、40勝の大台は目前。サスガにニホンカイキャロルの46勝にはちと遠いけれども、走り続ける限り、目指してくださいな。イセイチ!
「老雄も 見たい荒尾の 夢がある」だな ← 字余らず
2003.2.25 記
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