アラブダービー 第31回南国優駿観戦報告
2003.7.6、高知、1900m
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はじめに
高知競馬のアラブ3歳戦線において、現在重賞は3つ、まさに三冠戦を形成している。すなわち、初夏のマンペイ記念、夏先の南国優駿、秋の荒鷲賞。
今年のマンペイ記念は、金沢の古馬重賞黒百合賞と日程重複して、ワシは黒百合賞観戦を選択してしまったので、現地観戦は出来なかった。ということで、今回この南国優駿が、ワシにとっては今年初の高知3歳重賞観戦となる。つもりだったのだが・・・
知らぬ間に(5月24日変更発表だそうで)施行日程が、サラの3歳重賞高知優駿と入れ替わり、南国優駿、6月29日施行に変更。これで福山の銀杯と日程が重なってしまった。銀杯は"My Favorite Race"であるので、この観戦は外せない。ということで、マンペイ記念に続き、これも泣く泣く観戦断念に。
ところが直前になって、再度日程が入れ替わり、結局当初の予定通り、7月6日施行に落ち着くこととなった。この迷走には呆れつつも(実際旅程との絡みで、てんてこ舞いになった方も少なからずおられるようで)、個人的には銀杯と南国優駿両方観戦叶ってやれやれの巻ぃ。
それにしても悲しいのはその賞金。厳しい経営状況を反映して、賞典費も減額の一途。ここにおいて今年のアラブ2、3歳重賞の1着賞金、全て(これはもりも先生の御教授)45万円。この額は、全国の地方競馬界において、ダービー(3歳優駿競走)の1着賞金のそれとしては最低額を誇っていた益田優駿の、最終年にして近年最低額年であった昨年の50万円を下回るもの。何とも泣ける額だ。
が、強調したいのは、「額は低いが、レベルと盛り上がりは、それに比例して下がってはいない。」ということ。陣営もファンも、まさに「気は心」なんである。
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当日の概況〜メインレースまで
今回も三ノ宮−高知間の高速バスに乗っての高知行き。今日は往復共にこの高速バスである。バスは頗る順調に走って、定刻より20分も早く、11時前には高知に到着。そして南はりまや橋のバス停を11時20分頃通過するファンバスに乗車。お客はたった一人。これが"リーダー"前田っち。この後誰も乗車してこず、まさに貸し切り状態で競馬場まで運ばれる「仲良しコンビ」なのであった。現地到着は11時40分頃。第2レースの本場馬入場直後。
今回もアラブ好きのお知り合いの方が多数集結。"大御所"Oku師匠に"高知の主"もりも先生、アラブ応援家の3号馬さん。何故か毎月1度は必ずお会いしている"神出鬼没"さまにべっぴんさん、『競馬美食倶楽部』主宰の環さんは今回初の高知競馬観戦、"同志"ディープさんは2時過ぎにお越しの重役出勤。トドメは"ザ・アラブファン"辻本くん。競馬場へのアクセス方法分からぬままバスに乗って、途中から40分以上歩いて辿り着いたという豪傑ぶり(行き当たりばったりなチャレンジャーと言うべきか)。
梅雨時のことなので、好天を期待できないのは仕方ないところ。前日の予報はくもり一時雨。そして当日、往路通過した徳島県内で小雨を見たものの、到着した高知の天気はくもり、結局最後まで雨は落ちずに済んでくれてやれやれ。次第に雲が薄くなって、時折日が差すほど。とまあ、空模様には恵まれたが、問題は気温。サスガに南国。日差しがなくとも、空気自体がムチャムチャ暑い。湿度も相当高いのだが、体感的には、熱気の方が湿気に完全に勝っている。
馬場状態は終日稍重。前日土曜日は重馬場施行だったところ、雨が降らずここまで回復した模様。特に馬場表面は、既にかなり乾いている。当地の馬場の常で、やはり内ラチ沿いは深いらしく、レースにおいても、インが1.5頭分くらい開く。
この日は全11レース施行のうち、アラブ戦が1、2、8〜11競走と6鞍もある、まさにアラブデー。殊に8、9、11競走が古馬A級上位3鞍であるので、この日1日で、現在稼働している古馬有力どころの大半を目撃可能。アラブ者にとっては、非常に嬉しい番組編成なのである。
第8競走がAB混合戦
、距離1600m。勝ったのはマルジュウラッド、前半好位から最後の直線差し切った。4月までは兵庫所属で、6月7日のB1戦に続いて、転入後2連勝。一昨年の姫山菊花賞に滑り込み出走したこともあるが(7着)、以後ずっと中級条件で燻っていた程度の馬。黒鹿毛でシャープな馬体のイムラッド産駒、馬体が妙に伸びるフォームで、ちょっとワシ好み。
2着にはジョイブラボーが先行粘って。人気の1頭ピアドオスカーは、好位から全く伸びず5着止まり。2000年福山3歳春戦線の主役も結局重賞を勝てず、この春から当地所属。3連勝そして2着で今回臨んだがこの着順。現4歳で昨年の3歳戦線主力の1頭だったマルチタイガーは4着。今や先行一点張りの競馬ではないようで、今日は好位から。
第8競走、マルジュウラッド、キッチリ差し切る
馬体がムニッと異様に伸びている
第9競走はA2戦
、距離は同じく1600m。ここは本命ニシキノマークが、先行次列4番手から後半抜け出し快勝。2着に最近良積なかったエイランヒットが差し込んで。カイヨウワールドが2番手粘走から持ちこたえて3着入線。
人気の1頭にして一昨年の南国優駿馬プレシャスボーイは、前半殿から上昇出来ず、結局ブービー8着。この馬も最近不振続き、「A1での競馬が続いていたから。」が陣営の言い訳だったようだが、A2落ちでもこの結果。馬体はいつも見栄えするのだが、それが全く信用できない。佐賀から転入緒戦となったユキノキングは、逃げるも保たず最下位に落ちた。
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南国優駿、出走メンバー
さて南国優駿、出走メンバーは内枠より以下の11頭。()内は騎手。
ユタカヤタガラス(鷹野)、チーチーボーイ(中西)、ニホンカイペガサス(西内)、ナンゴクボーイ(宮川実)、ストロングオー(堅田)、コスモユーメー(倉兼)、カイヨウアラジン(明神)、ファルコンパンチ(西川)、ブルーロマン(赤岡)、スパンキーレオ(花本)、オーゴンサチカゼ(中越)
全て牡馬。斤量は定量で全馬55k。
マンペイ記念を制したエスケープハッチが自重で回避というのは非常に残念。ではあるが、マンペイ記念2着のコスモユーメー以下、他の有力どころは揃って出走し、楽しみな一戦となった。
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パドックから発走まで
そしてパドックタイムである。
1番ユタカヤタガラス。14戦1勝2着2回3着6回。前走前開催の3歳1組戦5着。何とものんびりした周回気配。張りと実入りはなかなかだがちょっと胴は重そう。「父ビソウエルシドで今回の長丁場ちょっと期待してたんですけど、どうもイマイチですねえ。」とは3号馬さん。
2番チーチーボーイ。18戦3勝2着4回2着4回。マンペイ記念3着で、前々走の2組戦と前走1組戦を連勝している。大外をシャキシャキ歩いていいる。毛艶ソコソコな明るい栗毛が膨張色だからか、どうも胴回りが太く見える。
3番ニホンカイペガサス。18戦2勝2着1回3着1回。マンペイ記念5着、前走前開催の1組戦8着。内々を覇気無く周回。赤みの強いまだら芦毛の毛色だが、張りと毛艶は意外に良く見せている。
4番ナンゴクボーイ。13戦2勝2着2回3着3回。前走前開催の1組戦9着。1組戦での経験は乏しい。小走りで周回。毛艶はいいが締まりはソコソコ、胴回りがかなり厚い体型。
5番ストロングオー。15戦2勝2着1回3着3回。穴馬評価で昨年末の銀の鞍賞を制したが、その後は突き抜けることなくここまで時が経った。マンペイ記念も6着止まり、前走前開催の1組戦3着。発汗の跡が明らか。身のこなしはキビキビしているが、実入りや馬体の締まりに、あまり成長が感じられない。
6番がコスモユーメー。11戦6勝2着4回、6勝のうち4勝は2歳秋までに挙げたものにせよ、実績は断然。マンペイ記念が前々走で2着。前走は福山の中央補助馬重賞瀬戸内賞に遠征して大健闘2着。勝ち馬ユノエージェントには2秒差つけられたが、これは福山ダービー馬であり、全国屈指の世代有力馬。他の地元上位勢には先着した、この結果は大きい。瀬戸内賞時と同様発汗がかなりきつい。首を小刻みに振っての周回で、気合いが乗っていると言うよりはちょっとイライラ気味。馬体の締まりは充分でシャープなフォルム。
7番カイヨウアラジン。18戦2勝3着2回。マンペイ記念9着、前走前開催の1組戦7着。入場早々から終始鶴首になって、ガチャガチャの周回、明らかに焦れ込み気味。黒鹿毛の馬体はスリムで締まって格好はいいが。
8番ファルコンパンチ。13戦3勝2着1回3着5回。人気ソコソコで銀の鞍賞僅差3着して以降台頭。年明けから春にかけて良積挙げるもマンペイ記念は回避。前走前走前開催の1組戦が、2ヶ月の休養明け出直し戦だったが10着。入場から1周歩いただけで、以降はパドック入り口脇で隔離。これは銀の鞍賞時と同様。西川騎手が跨るとグッと鶴首に、やはり煩いクチ。黒鹿毛の馬体はシャープながらかなりカチッとしている。「目の前通過した時パッと見ただけでも馬体良く見えたよね。」とは環ちゃん。
9番ブルーロマン。16戦2勝2着4回3着1回。マンペイ記念は最下位11着だったが、前々開催の1組戦1着、前走前開催の1組戦4着。かなり筋肉質な馬体だが、胴のラインは太めで下がり気味。ゆったりと歩いている。
10番スパンキーレオ。12戦2勝2着1回。3月15日の1組戦7着以来の実戦となる。入場当初は気合い乗り過ぎな感じだったが、次第に首がグッと下がって、じんわりとした気配になってきた。首差しのシャープな馬体。
11番オーゴンサチカゼ。15戦1勝2着4回。銀の鞍賞2着馬で、マンペイ記念は4着、前々開催の1組戦2着。常に上位争いには顔を出すも、追い込み脚質でなかなか勝ちにありつけない馬。4着が5回もある。首は若干高い歩みだが、落ち着きは充分。身のこなしもキビキビとしており好感。歩様はちょっと柔らかみに欠けてせかせかしている。毛艶はソコソコ、元来が冴えて映るクチではない。
全馬揃って入場行進をしつつ本馬場に登場。正面スタンド前をキッチリ進んで順回りに駆け出す。そしてみんな再度ホームに流してくる。カイヨウアラジンが真っ先に、パドックの煩さとは一変ゆったりと。続いてブルーロマンはキビキビと。ファルコンパンチはサスガに気性勝ってかピッチも強い。ストロングオーは軽快に。オーゴンサチカゼは力強いキャンター。最後にコスモユーメーが、倉兼騎手は楽走させたがっているのだが、馬の脚の回転がどんどん上がっていくのが判る走りで。
予想。ここはコスモユーメーを全面的に信頼、馬単のアタマに据える。考えるのは相手だけ。これも素直に実績上位の、チーチーボーイ、ファルコンパンチ、オーゴンサチカゼの3頭。予想紙『中島競馬號』の本紙シルシはコスモ、ファルコン、オーゴン、チーチーの順ながら、オッズ的にはコスモの相手として最も支持を集めているのはチーチー。ワシは『中島』のシルシと同じで、ファルコン2着に期待大、鞍上西川騎手の手腕も買いたい。ストロングオーは見送り。成長が感じられないし、最良のパートナーだった徳留騎手が昨年度末をもって金沢に移籍してしまい、同馬の手綱を取ることはないので。
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レースなり
さてレース。距離1900mは全馬にとって初経験。スタート地点は2コーナーを立ち上がって向こう正面に出たところ。ここから馬場を1周と3/4。
ゲートが開く。テンの脚が最も目立ったのは外ファルコンパンチだが、内からチーチーボーイが押して押して、こちらが先頭を奪取する。ストロングオーも好発から2番手のところ、外からコスモユーメーがスッと上がって、ストロングオーと入れ替わる。内ではニホンカイペガサスも先行主張でコスモと同じく2列目。ファルコンパンチは三角前までに、これらの直後まで控える。ブルーロマンがこの後方、好位勢の後詰め。やや開いてユタカヤタガラス、ナンゴクボーイ、カイヨウアラジンと続き、オーゴンサチカゼはやはり後方10番手。最後方はスパンキーレオ。こんな順番で、三角手前から三分三厘とレースは進む。
そして正面スタンド前。先頭単騎チーチーボーイ。2馬身強あって次列内ニホンカイペガサス外コスモユーメー。2馬身後方コスモの外にファルコンパンチが4番手。ストロングオー、ブルーロマンと単騎続き、直後にユタカヤタガラスとカイヨウアラジンは併走気味、ナンゴクボーイもこのあたり。ここまでが中団まで、比較的固まって。ややあってオーゴンサチカゼがこれを追って依然ケツ二、殿スパンキーレオも変わらず。
最初の正面スタンド前、先頭チーチーボーイ
コスモユーメーは2番手外ガッチリ、次いでファルコンパンチ
先団の流れは落ち着き気味で、1、2コーナーから向こう流しへ。バック半ば前あたりから、3列目ストロングオーとファルコンパンチが、位置を上げんと動く素振り。しかしながらその前で、先頭快走チーチーボーイ目がけ、コスモユーメーがスッと外から並び掛ける。これを承けてチーチーボーイ抵抗の加速。ということで三角手前、前の2頭がグッとペースアップ。次列から追うファルコンパンチ以下、ここで差を詰めねばならぬところ、逆に引き離されてしまう。三分三厘、フロント内でチーチーボーイが先頭死守も、コスモユーメー、余裕の走り、4コーナーを前に、外からスッと先頭に躍り出る。
最後の直線、コスモユーメーが能力開陳。みるみる後続を引き放す。馬場ど真ん中、独走に持ち込んで、最後は流し気味の走り。鞍上倉兼騎手は昨年のカミケンマックに続く連覇のVゴール、去年と同様、今年も残り20で左拳を握りつつ、「っしゃぁっ!」と叫びながら、決勝線を駆け抜けた。後続とは2秒2差。圧勝。
コスモユーメー、圧勝のVゴール
倉兼騎手、握った拳を解きつつ吼える
チーチーボーイ、2着死守して
前後間隔共に開いて追いようのない状況で入線
チーチーボーイが、勝ち馬にはチ切られたものの、そのまま2着で入線。ファルコンパンチ、中盤から動くも差が詰まったのは三角周回まで、ここから後はチーチーボーイと脚いろが一緒になってしまい、6馬身差の3着。オーゴンサチカゼは追い込み賭けるも到底届かず、4馬身差の4着まで。ストロングオーが好位維持の体裁で半馬身差5着。
以下、6着ユタカヤタガラス、7着カイヨウアラジン、8着スパンキーレオ、9着ニホンカイペガサス、10着ブルーロマン、最下位ナンゴクボーイ。
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振り返って
コスモユーメー、サスガ瀬戸内賞2着は伊達ではなかった。圧倒的勝利。前半先団で難なく折り合って、後半余裕の進出、最後は直線だけで後ろを突き放してしまった。戦前の気配は比較的ピーキーながら、レースに行くとセンス溢れる競馬となる。これはなかなかのものだ。「それにしてもこの馬、いつ見ても牝馬にしか馬体見えやんのですけど。」とはOku師匠。「確かに馬体細いよな。ナイスフレンド産駒らしいと言えばらしいけど。」とディープさんも。ワシとしては、確かにシャープで無駄肉ない作りではあるが、フォルムはそれほど細いとも思わないのだけれども。
倉兼騎手は前記の通りこのレース連覇。3年前のチーチーキング勝利も彼によるものなので、南国優駿3勝目である。「でも倉兼は前日の2レースで斜行して、3日間騎乗停止(8月3日まで)。というわけで、来週からちょっと早く、長い夏休みの突入なんですわ。」ともりも先生が言及。
チーチーボーイは最近の良積そのままに2着と好結果。逃げて行き切ったことが吉と出た感じ。予想紙上では「距離1900mに課題あり。」と書かれたが、そこはニホンカイユーノス産駒、ちゃんとこなした。
対してファルコンパンチは、鋭発から控えて好位からの競馬が裏目に出た体裁か。中盤以降押し上げるも、終いはチーチーボーイに迫れなかった。
オーゴンサチカゼの追い込みも、前に能力なりに快走されてしまっては到底届き得ぬもの。
勝ち時計2分7秒5はまずまず優秀。昨年カミケンマックの勝ちタイムが2分14秒2と異様に遅かったのに比べれば、納得のいくものだと思う。
馬券は一応的中、しかしながら1番人気の組み合わせなので、馬複420円馬単580円と堅めの配当、利ざやは殆ど出ず。一方前田っちはこの組み合わせで勝負、久々の大勝ちとなったようだ(いつも馬券敗退の道連れネタに引っぱり出しているので、たまにはフォロー書いておかねば、ニコッ)。
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注目の最終レース、古馬A1戦
最終レースも注目の一戦。A1戦、距離は1600m。ここはダスティーが本命人気に応えて、追い込み一発快勝。道中は指定席の殿追走から、三角周回で仕掛け、三分三厘内を掬って中団勢を一気に葬り、四角では一転外に持ち出すという味な走り、終い先行する2頭をキッチリ交わし去った。実はワシ、この馬の勝利に現場で立ち会うの、初めて。なるほどこの走り、決まれば実にカッコイイ。
終始2列目で先行したマルサントウショウとリーダーエースが2番手争い。内からリーダーエースが終いひと伸びするも、外のマルサントウショウが渋太く残して2着。3着リーダーエース。マルサンは近走不振で今回人気薄のところ好走、リーダーエースは穴馬券として持っているものの、マルサンは買っていない方が相当数で、お知り合いの皆さん、一様に悔しがる結果となった。
ワシはチーチーキング自信の中心。パドックでの馬体張りも好印象だったのだが、ケツ二追走から後半全く動けず、10頭立ての8着完敗。よって馬券も完敗。何でも夏負けの兆候あって調子落ちだそうで、トホホ。「ダスティーは水分量低い馬場では来ない。」と思いきや完勝であるし、このレースは全く駄目。
4歳牝馬2頭、荒鷲賞馬スカイプリティーは好位ママな感じで5着止まり、マンペイ記念馬テイケイミチカヒメは逃げるも終いまで保たず最下位敗退。A1は家賃が高いのか、たまたまなのか。さりながら、現4歳世代で最も出世しているのはこの牝馬2頭。南国優駿馬カミケンマックなど、C級でも格好つくかどうかな現状なので、これに比べれば格段にまし。
ここでふと思ったこと。「この流れなら、きっとスマノガッサンがいれば、好位からソツなく上位入線だよな。」ということ。その姿、今日はない。実は今後も、永遠に、ない――
前開催6月22日の第10競走のA1戦、向こう正面で競走中止。右前肢に重度の第一指骨骨折発症で即廃馬とのこと。'99年末の転入以来、実に3年半もの間、A級を一度も陥落することなく、常に高知古馬オープンの屋台骨を支えた、間違いなく偉大なるアラブ。ここに書き留めて、その功績を讃えておきたい。
最終競走、終い外からダスティー!追い込み大成功
ビューッとキッチリ差し切った
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おしまい
最終レースの頃から、すっかり天気も回復して、西日差す中、打ち出し。充実の、しかし儲からぬ、南国アラブデーの終了なり。
最後に、話題をコスモユーメーに戻して。今後に期待のより高まる勝ち星だったと思う。夏を無事に乗り切って、晩秋の福山全日本アラブグランプリ、是非とも目指して欲しい。そしてユノエージェントに、再チャレンジ!
その前にするべきことは、三冠最終関門荒鷲賞での、エスケープハッチへのリベンジか。容易くそれが成るか、それともエスケープハッチが返り討ちにするか。はたまた他の面々が、残る一冠、死ぬ気で獲りに来るか。
などなど考えると、コスモユーメーのみならず、高知3歳戦線、まだまだ面白そう。エスケープハッチって、未だ実物、観たことないし・・・
かくなる上は荒鷲賞、何としても、行かねばならぬかな。
2003.7.27 記
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