2001.6.6、園田第8競走、みついし昆布特別 1870m
出走メンバーは内枠より以下の通り。()内は騎手、斤量。
ケイエスヨシゼン(平松、55k)、ツバサキング(53k、大山)、スカイハイリー(小牧太、54k)、ハッコーディオス(岩田、58k)、サンユウラピート(下原、53k)、ランダムオーク(宮西、54k)、ニシノリュウジン(松平、53k)、クインラマ(小林、53k)、カズミサチフジ(永島、53k)、スーパーチャレンジ(田中、53k)、タカライデン(56k、赤木)、シルクスピード(米田、54k)
ハンデ戦ということで、ハッコーディオスがトップハンデで58kを背負う。ワシュウジョージのいないここは落とせないところか。今日の高速馬場は望むところ。タカライデンは56kで巻き返したいところ。注目は、前走オープン初挑戦でタカライデンを向こう流し捲り一気で破った、目下7連勝中の上り馬スカイハイリー、これも4歳馬。そしてケイエスヨシゼン。加えて、昨秋の兵庫アラブクイーンカップの勝利を最後に繁殖入りしたと伝えられていた、クインラマが現役続行でこれが復帰緒戦。その他オープンの常連がずらり脇を固める。カズミサチフジ、ランダムオーク、サンユウラピートは、毎度毎度の差し馬連中、堅実な先行馬だが重賞ではちょっと足りない巨漢シルクスピード、S1は家賃が高いかツバサキング、タフで健気な4歳牝馬ニシノリュウジン、そして"ザ・男前"スーパーチャレンジ。
パドックに出走馬が登場。
まずもって目が行くのは先頭で入場したケイエスヨシゼン。「誰やねん?キミ!」と言いたくなるような、見慣れぬ、そして似合わぬ、青地に黄縁のメンコ着用。別馬のようだ。馬体は張りも適度で案外若々しい。が、肩がちょっと堅いか。何となく鹿毛の毛色が薄いというか落ちているというか。頭絡がメンコの表なので、メンコを着けてレースを走ることかと。「やっぱりさあ、もう何となく馬体がちっちゃくなっちゃってるよなあ。」とは、栃さんのレース後の感想。
本命ハッコーディオスは馬体重469kで冬以降減少傾向が強い。元来の体型か、コロンとしているのでガレた感じはないが、どうも馬体的には平凡。初見のお客さんが「こっち睨んでる」と言っていたが、この馬右目だけ三白眼、それがパドックのコーナーで流し目になるので、そのように見えるのだろう。今日は高速馬場、この馬には絶好の展開か。
タカライデンの馬体は1年前に比べて格段にガッチリしてきた。これはまりおちゃんも同意。「この馬前髪えろう長いどすな。」と京都人さんが仰ったが、これはまさに若駒だった頃、真っ先にまりおちゃんがタカライデンを評した言葉。さて、馬体には成長が見えるが、今年ここまで実は未勝利、勝ち切れない。今日はトモもカタも踏み込みが堅いか。
スカイハイリーはまさに好調ぶりが一目で窺われる馬体。「へえ、あれが噂のスカイハイリー。」と栃さんも注目。鹿毛ながら毛色は光って黒々としていて馬体の実入りも良さそう。500k近い馬体重の馬には見えないのだが、それだけ実が詰まっているのだろう。差し馬なので、ちょっと今日は展開的に不利か。父キタジマオーというのがちょっと渋い?
馬の地力はともかく、パドックでの主役は何と言ってもスーパーチャレンジ。「うわっ!ホンマいっつもメッチャ男前!そして騙されるぅ。」とまりおちゃんが言うが、この馬、毛艶も身のこなしも実に格好いい。ただ今日はちょっとトモが弱いか。ただ、悲しいかな、現状ではS1は確実に家賃が高い。
久々のクインラマ。元来がピーキーな傾向の馬だったが、今日も鶴首でヒ腹が上がった細い馬体、体表には発汗の後が。トモも弱いか。
その他、ツバサキングはこの馬なりか。サンユウラピートはキビキビ感に好感もトモの踏み込みが?ランダムオークもキビキビと。この馬パドックは常時結構良く見せる。ニシノリュウジンは伸びやかな馬体と身のこなし、しかしやや後ろ半身が細く、このあたりに進境があまりない。カズミサチフジの艶は良好も、全体的には平行線か。昨年春先、休養入り前の頃の鋭い追い込み脚が戻るのはなかなか・・・シルクスピードの黒鹿毛の巨体の艶はいつも良好、しかしながらトモの送りに癖がある点も変わらず。
予想。並の出来なら馬場も味方して、ディオスの逃げ切り濃厚。2番手はスカイハイリーかタカライデン。この日の馬場を考えたら、先行馬のタカライデンが有利だが、ワシ、タカライデンという馬、馬券的には全く信頼していないので、ここは展開劣勢もスカイハイリーを抜擢。あとはお約束のヨシゼン。
さてレース。鋭発を決めてハッコーディオス、インコースを取ってそのままハナへ。一方スカイハイリーは痛恨の出遅れ。これでレースの結果は半ば定まったような。タカライデンやスーパーチャレンジ、シルクスピードは先団に。カズミサチフジやランダムオークは後方から。ケイエスヨシゼンは馬群から相当離れたケツ二を追走。2周目向こうあたりでスーパーやシルクスピードは既に苦戦気味に。タカライデンが1頭地力でディオスに付いていこうとするが、ディオスの逃げはそんなことお構いなし。三分三厘でサンユウラピートが好位から3番手に抜け出し、このあたりでスカイハイリーも捲り気味だが前には届きそうもなく、ましてやランダムやカズミの追い込みは全く手遅れ。最後の直線、食い下がらんとるタカライデンを尻目に先頭楽走のディオス、結局1分59秒3のレコードで楽勝。ゴール前鞍上岩田jk、まりおちゃん曰く「小生意気に」左鞭をクルリと回しての余裕の騎乗。2着タカライデン3着サンユウラピート、4着がドベ人気のツバサキングで5着大外追い込みカズミサチフジ6着これも追い込みランダムオーク。スカイハイリーは7着完敗。ケイエスヨシゼンは結局9着。一八七で2分を切るタイムの決着では、今のヨシゼンではどうしようもないわけで。2分4、5秒かかるような馬力勝負の馬場でなければねえ。
「オタク誰っすかぁ?」
ケツ2追走ケイエスヨシゼン、見慣れぬメンコ着用
ハッコーディオス、ゴール
「余裕っす!痒くもないっす!」
ハッコーディオスは今年年頭の新春賞で8着に敗れて以降、これで6戦5勝2着1回と、抜群の強さと安定度。しかし唯一の2着が兵庫大賞典、一度は負かしたワシュウジョージに差されてのもの。これさえモノにしていれば、福山タマツバキへの出走、全国交流へ雄飛が叶ったものを。とかく馬生はままならぬ、とでもいったところか。
それにしても、馬複390円、馬単450円、こんな簡単な馬券すらGetできないワシって・・・
まあ、気を取り直して楠賞ぢゃ。
2001.6.30 記
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